内容説明
一万年に一人の最強ヒロイン。
名探偵にして、人類最強の請負人・哀川潤(あいかわじゅん)。
美女二人と連続殺人犯を追う、ノンストップミステリー
「あたしの旅路を邪魔するな。ぶっ殺すぞ」
人類最強の請負人・哀川潤。
今回の任務は、十九歳にして心理学の権威・軸本みよりの現地調査への同行だ。
完璧すぎるメイド・班田玲も加わって楽しい旅行になるはずが、
目的地のヴェネチアでは、観光客カップル、有名女優らが
相次いで溺死させられる、残忍な殺人事件が発生していた。
“溺殺魔”と呼ばれる犯人の魔手は、彼女たちにも迫り――!?
『掟上今日子の備忘録』の西尾維新がおくる、とびきりハードで危険な探偵譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
210
西尾 維新は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。前作の『デリバリールーム』に続いて、妊婦が激怒する内容でした。著者は、最近、妊婦に恨みがあるのでしょうか? ヴェネチアを舞台にした一万年に一人の最強ヒロインの探偵譚は、楽しめましたが、天才でもなく可愛くもないオジサンは、ついていけません(笑)しかし西尾維新の小説に浅田次郎が登場するとは(驚) https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000346872 2020/12/22
雪紫
56
戯言シリーズはご無沙汰だったけど、哀川さんは哀川さんで相変わらずの言葉のセンスだった。まさかのクビキリからのあの人を伴いヴェネチアで殺人鬼と対決(まさかの玖渚の扱い・・・)。ちょ、りすかネタは自虐!はいいとして、犯人関係は半分カンで当たって半分ハズレだけど、でもトリックはヴェネチアだからこそ(?)出来て、今までありそうでなかったとんでもだった!・・・わたしヴェネチアを舞台にしたミステリって桜井京介の「仮面の島」しかわからないけど流石に物語の舞台を考えると前例はないのでは?2021/04/17
薦渕雅春
38
著者の作品で、掟上今日子の忘却探偵シリーズ 以外のものを読むのは初めてだと思う。本著はシリーズ化されていて、既にシリーズ5作目だった。くどいほど出てくる「天才で可愛い私」のフレーズは飽きるくらいだったけど、ストーリー展開、仕掛けには著者ならではの奇想天外、斬新な発想で溢れていたのでは、と思う。人類最強の請負人、哀川 潤 の冒険譚でもあり旅行記のようでもある。随所に色んな豆知識、色んな土地の事や、歴史上の事など盛り込まれているのも面白い。本シリーズを読むべきか否か、迷う所ではあるが読むとすれば第1作からか!2021/02/06
Mie Tange
31
天才で可愛い軸本みよりの依頼でヴェネチアで ケーニヒスベルクの橋の検証を することになった人類最強。 時を同じくしてヴェネチアでは 溺殺魔アクアクアによる連続殺人が続いていた… 意外な所で点と点が繋がり、 いざアクアクア退治へ(笑) 今回は人類最強の派手な活躍が少なかったけど、 トリオのコンビネーションや 犯人の意外性など、とても楽しめました♪2023/04/16
りんご
25
人類最強の哀川潤さんを主人公としたとんでもミステリー。軸本みよりちゃんと班田玲さんも出演して賑やかなヴェネチア旅行が楽しめた。全然知らなかったヴェネチアに興味が持てたし、少しは詳しくなれた気がする。人工的にできた水の都が魅力的に描かれていた。またヴェネチアに出没する溺殺魔アクアクアも非常に不気味で興味をひく構成になっている。殺し方が残酷かつ身勝手で犯人の正体が気になる。それでいて潤さんパーティー全員変人なので、暗い展開でも暗くならずに面白く読めた。2021/06/17