内容説明
注目のライター餅井アンナ、初の単著。心も体も防御力低め、四季折々の不調にやられ、落ち込みがちな日々をつづり、宛先のない手紙を書き続けた二年間。書くことで見つけた、あたらしい景色と生きる自信。不安な時代に向き合う姿勢に、希望を感じる1冊です。
目次
目次
「元気?」と聞かれるとちょっと困る
就活を頑張るあの子は偉い、就活を頑張らなかった私も偉い
感情がでかすぎる
ただ粛々と生きるのがどうしてこんなに難しいのか
「おいしい」と思うことの恥ずかしさについて
仕事は一日二時間にしました
「元気に」よりも「うまく」暮らしたい
何にもできない、何でもできる
現実は自分ひとりの手に余る
きつい現実、つらい感情、しんどいSNSに倒れないために
この夜をどうにかやり過ごすだけの「大丈夫」を
ゲームの下手さは人生の下手さ
何度でも仕切り直せばいい
ちょっとだけ欲が出てきた
春とは周回遅れくらいの距離感でいたい
なんでもない日にホテルに泊まる
梅雨は自力では越せないから「せっかく」の波に乗る
静かな暮らしを求めて
「自分のことがどうでもよくなるムーブ」に押し流されない
いつか私も天竺に行けますか
つらいだけの秋じゃなかった
賽の河原で「調子」という名の石を積む
浅瀬に足をひたしてみる
自分ではない「誰か」になる力
追伸 自分の「庭」を持ち続けること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゾンビタバコそっくりおじさん・寺
66
私自身が歳を取ってきて、心身が衰え、1人の人間として弱くなってきた事を痛感している昨今。人間の強さよりも弱さに惹かれるようになった。本書は著者の日常を扱ったエッセイ集(シリーズ名でわかるが、分量が程よく、再読したくなる)だが、著者は何かと不調で、生きてゆくのが大変そうなのだが、その姿に共感を覚える。しばしばこの表紙の絵のように過ごしている著者。私も時にこんな姿で夜を過ごす。ホテルに行きぬいぐるみと1泊したりする。弱さの中にはっきりと輝いているのが、著者の優しさ。私にとっては、優しい人間が一番である。好著。2021/02/04
へっけ
12
今まさに体調不良や仕事が続かないなどの悩みを抱えている人は救われるかもしれない。読者に寄り添ってくれる本。宛名のない手紙という形式でエッセイが書かれているが、著者自身にも読者にも向かれて書かれている。著者の生活がままらなくて大変な印象を持ったけど深刻にはならない感じが良い。2020/11/24
アノニマス
11
作者さんからメールを貰っているような気分になれる本。わたしもあまり元気な方ではなくなってしまったので、「少しずつやっていけるようになっている(中略)「元気になったなぁ」ではなく「技術がついたなぁ」」という元気じゃない状態のままでも、自分の限界を把握してうまくやっていく方法があることを知って目から鱗が落ちました。私も小手先でもそんな技術を身に付けたい。へんしん不要というタイトルも良いですね。2022/06/21
シクロ
7
How are you?と聞かれてとてもI'm fineとは返せないほどに僕も元気はない。ここ最近特にソワソワして本も全然読めてなかったけど、自己嫌悪に陥らず、機嫌を取りながら過ごせたのは結構この本のおかげって面もある。時折出てくる怒りには強さも滲む。というか弱い強いって分けられるもんじゃなくて弱いから強いそんなもんかもしれない。2021/04/05
しゅんぺい(笑)
4
文章の書き方がめっちゃ素敵。なんにもできない自分となんでもできる自分は、どっちもいる。なんか救われた。日々生きていくっていういちばんシンプルな営みを、こんなにも繊細に書けるっていいなあ。へんしん不要って、変身不要かと思った。平仮名で書いてあるってことはそういう意味もあんのかな。2021/04/17




