内容説明
コロナをめぐりいっそう激化する米中対立。大統領選のアピールだけでなく各局面でデカップリングが進行する。国際社会は新冷戦へ突入するのか。AI、宇宙、外交など各分野から覇権争いの実像を浮き彫りにする。朝日新聞好評連載に大幅加筆。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おやまだ
8
軍事、通商、テクノロジー、インフラ、ブランドに至るまでの米中の覇権争いが網羅されている。新たな情報はないが、問題点を抑え、情報をキャッチアップするには適した本だろう。製品ブランドと国のイメージの相関関係については改めてそうだよなと思う。欠けているのは、経済動向と、なぜ中国がここまで覇権主義に走るのかという点などの深堀か。あとトランプのアメリカ第一主義が、かえってグローバルなプレゼンスを失い、国益を毀損していること。そこにつけこむ中国という図式が垣間見える。2020/12/04
田中峰和
6
米中の覇権争いで目立つのは、新型コロナのワクチン供給。一部では武漢研究所で開発された新型コロナが流出しパンデミックを起こしたとの意見もある。まるでマッチポンプのように、中国が蔓延させたのであれば、ワクチン開発も先んじて当然。まさに生物兵器だ。中国は10億回分のワクチンを世界に供給すると発表。G7で供給できる総数を超える量だ。人口オーナスへの措置として3人まで出産を認めた中国。超強気な外交を続ける中国に対して、バイデン、あるいは民主国家グループは対抗できるのか。本書を読めばますます不安はつのるばかりだ。2021/06/13
Meistersinger
1
内容としては既知の物も多かったが、日米での微妙な食い違いは興味深い2021/01/20
Juncito
0
2020年 ★3・5 「米中対立」の前に読めばよかった。ルポがあり、現地の雰囲気が分かるのはやはり重要。2021/12/11
Isamash
0
朝日新聞取材班による連載に加筆した著作。パンデミック、熱戦の予兆、技術覇権、ひきつける力、戦略の衝突の5章から成る。自分もそう夢想していたが、国民が得られる情報が増加すれば中国は民主的国に変わるとの米国の期待は裏切られ対決姿勢が鮮明になったという。技術覇権の項に有るように金に糸目をつけない中国の科学技術人材・獲得熱は凄まじい。日本は正反対で、科学技術上で日本が置いていかれるてしまうことを真剣に危惧。ただブランド力ではまだまだという見解の様。全体的には、執筆筆が多数なせいか寄せ集め感満載で考察に欠ける印象。2021/06/14