ウィトゲンシュタイン『哲学探究』を読む1<br> 『哲学探究』とはいかなる書物か - 理想と哲学

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ウィトゲンシュタイン『哲学探究』を読む1
『哲学探究』とはいかなる書物か - 理想と哲学

  • 著者名:鬼界彰夫
  • 価格 ¥3,960(本体¥3,600)
  • 勁草書房(2020/11発売)
  • ポイント 36pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326154579

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内容説明

『哲学探究』が読者に謎として立ち現れるのは、ウィトゲンシュタインの哲学的思考と彼自身の生が、この書物の中に、同時に分かち難い形で存在するからである。その高次の結びつきの露頭と言うべき「哲学論」を、「日記」や手稿ノートなどの新資料を駆使して精緻に読み解き、『探究』の真の姿に迫る。待望のシリーズ第一巻!

目次

はしがき

第I部 準 備

第一章 謎としての『哲学探究』とそれを解く鍵
 1 『哲学探究』の難解さと謎
 2 『探究』という謎への鍵(1)――『探究』と「茶色本」(あるいは「青色本」)との類似性
 3 『探究』という謎への鍵(2)――『探究』と「茶色本」(あるいは「青色本」)との決定的相違

第二章 謎を解く鍵としての「哲学論」(§§89~133)――読解の手掛かり
 1 『哲学探究』における「哲学論」の位置づけと意味
 2 我々の「哲学論」解釈が答えるべき問い
 3 「哲学論」のテキストの成立過程とソース

第II部 読 解

第三章 論理と理想――「哲学論」前半(§§89~108)
 1 「哲学論」前半の読解の手順と手掛かりとなる背景的事実
 2 「論理の崇高性」の問いの意味――§89a
 3 「論理」を巡る『論考』の錯覚――§§89b~92と§§93~97
 4 「理想」についての根本的誤解――§§98~108

第四章 新しい哲学像――「哲学論」後半(§§109~133)
 1 テキストの構成とMS142(およびTS220)との関係
 2 『論考』の根本的誤解からの脱却の道――§§109~118
 3 新しい哲学像の苦悶の中でのアフォリズム的予見――§§119~129
 4 新しい哲学と「言語ゲーム」――§§130~133
 5 世界の相転換としての哲学――『探究』最終版から消えた哲学論

第III部 応 用

第五章 我々に示されたもの
 1 科 学
 2 哲 学


あとがき
付表1・2
事項索引
人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

31
89~133まで、最近出版された著者訳では第1部パート1の第4章のみ、わずか21ページを論じているという、極めてハイコンテクストな本です。『探究』に貼った付箋を再確認しましたが、そこまで注目して読んだ箇所ではありません。『論考』との哲学観の違いについて、草稿から削られた議論も吟味の対象となっています。明快なのは応用編の両者の科学観を比較している箇所ですが、特定の主張をする『論考』に対して、ある見方を描写する『探究』では異なった特定の主張同士が比較可能になるため『探究』の見方が有用であると論じています。2020/12/06

takao

0
ふむ2025/07/14

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