逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知

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逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知

  • 著者名:楠木建【著】/杉浦泰【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 日経BP(2020/10発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784296107339

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内容説明

「飛び道具トラップ」「激動期トラップ」「遠近歪曲トラップ」
経営を惑わす3つの「同時代性の罠」を回避せよ!
近過去の歴史を検証すれば、変わらない本質が浮かび上がる。
戦略思考と経営センスを磨く、「古くて新しい方法論」。
「ストーリーとしての競争戦略」の著者らの最新作!

これまで多くの企業が、日本より先を行く米国などのビジネスモデルを輸入する「タイムマシン経営」に活路を見いだしてきた。だが、それで経営の本質を磨き、本当に強い企業になれるのだろうか。むしろ、大切なのは技術革新への対応など過去の経営判断を振り返り、今の経営に生かす「逆・タイムマシン経営」だ。

そんな問題意識から、日本を代表する競争戦略研究の第一人者、一橋ビジネススクールの楠木建教授と、社史研究家の杉浦泰氏が手を組んだ。経営判断を惑わす様々な罠(わな=トラップ)はどこに潜んでいるのか。様々な企業の経営判断を当時のメディアの流布していた言説などと共に分析することで、世間の風潮に流されない本物の価値判断力を養う教科書「逆・タイムマシン経営論」を提供する。

経営判断を惑わす罠には、AIやIoT(モノのインターネット)といった「飛び道具トラップ」、今こそ社会が激変する時代だという「激動期トラップ」、遠い世界が良く見え、自分がいる近くの世界が悪く見える「遠近歪曲トラップ」の3つがある。こうした「同時代性の罠」に陥らないために、何が大事なのか──。近過去の歴史を検証し、「新しい経営知」を得るための方法論を提示する。

目次

第1部 飛び道具トラップ

第1章 「サブスク」に見る同時代性の罠
第2章 秘密兵器と期待された「ERP」
第3章 「SIS」の光と影
第4章 「飛び道具サプライヤー」の心理と論理
第5章 「飛び道具トラップ」のメカニズム

第2部 激動期トラップ

第6章 「大きな変化」ほどゆっくり進む
第7章 技術の非連続性と人間の連続性
第8章 忘れられた「革新的製品」
第9章 激動を錯覚させる「テンゼロ論」
第10章 ビジネスに「革命」はない

第3部 遠近歪曲トラップ

第11章 「シリコンバレー礼賛」に見る遠近歪曲
第12章 半世紀にわたって「崩壊」を続ける「日本的経営」
第13章 人口は増えても減っても「諸悪の根源」
第14章 海外スターCEOの評価に見る遠近歪曲
第15章 「日本企業」という幻想

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

54
温故知新でもないけど、かつてもてはやされた経営手法や、トピックがその実どうであったか答え合わせと、結構な間違いがどうして起こったかを探ろうという本でした。説明されると、そりゃそうだと思ってしまうようなことばかりなのだけど、当事者となったら、その罠にはまっていると気づけないか、あるいは避けることができないかといった状態なんだろうと思わされる。手法を目的化せず、あくまで成そうとした大きな枠組みでその手法が役目を果たしたというロジックを見抜かないといけないというお話。50年間崩壊を続ける日本式経営に笑った。2021/12/15

おつまみ

45
「逆・タイムマシン経営論」とは、過去に生起したファクトの背景や状況を「文脈」で理解し、導き出される本質を見抜く大局観を養う手法とのこと。過去の事実を徹底的に分析する手法はこれまでも何度も体系的にまとめられたが、それは著者が違っても変わらない。過去は色んなことを教えてくれるが、そこから如何に学べるかがポイントになってくる。経営論とはいえ、サラリーマンにとっても過去の事例から仕事の対局を判断するというやり方はすることが可能だ。2021/04/11

d2bookdd

29
成功・失敗事例を学ぶ際には、社会的な背景、事業に至る歴史・環境も含めて、自分事として、事実関係を見る必要がある。各種事例で納得をした。自社の出版物からの事例引用なのは、他社の出版物引用では、問題になるからだろう。『今こそ平時期!』という言説は、確かに出会わない!人は、各種トラップに嵌まりやすい事を自覚しましょう。2022/03/05

nbhd

26
楠木建さんの本を読むことで、僕の「資本主義観」は一変させられた気がする。根がサヨクなので、これまでは「資本主義は悪、金儲けはキモい」と偏りがちだったのだけど、楠木さんはシンプルに「賢く考え、真っ当に儲けて、みんなで幸せになりやしょう!」といったスタンス。とはいえ、世間には悪質な資本主義の魑魅魍魎が跋扈しているわけで、この本はそんな世渡りの優れた手引書だと思う。バズワード、マジックワードに振り回された経営黒歴史がひもとかれるうち、「賢く考えてまいりやしょう!」という真っ当なメッセージがズドンと伝わってきた。2024/10/03

紫の木

23
楠木教授、今回も期待通りの面白さ。本質を見抜く思考方法として勉強になった。激動期をあおる、○○2.0や☓☓3.0と言った「テンゼロ論」には笑った。日本の人口問題には目から鱗。明治時代から80年代まではずっと人口増加が諸悪の根源(環境、食糧難、住宅難など)とされてきたが、今では少子化・人口減少が問題視。一体どっち?他にもセグウェイ、グーグルグラスにランドロイド、カーリー・フィオリーナに日本的経営。見事にトラップに嵌まっていた自分を再確認。新聞、ビジネス書、ネットの見方を変えてくれた。2022/04/26

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