内容説明
猫は、そこにいるだけで「物語」を生む。
なぜ作家は猫を描くのか。天邪鬼でわがまま、時に甘えん坊。
飄々としたこのいきものに心惹かれ、物語を仕立てようとする作家は多い。
人間より上位の動物として地球に君臨する猫を表現したSF「ネコ」(星新一)や、
飼い猫から見た作家の生態を描く「黒猫ジュリエットの話」(森茉莉)など、9人の作家による個性あふれる猫小説集。
【収録作品】
森茉莉 『黒猫ジュリエットの話』
吉行理恵 『雲とトンガ』
室生犀星 『猫のうた』『愛猫』
佐藤春夫 『猫と婆さん』
小松左京 『猫の首』
梅崎春生 『大王猫の病気』
宮沢賢治 『どんぐりと山猫』
金井美恵子 『暗殺者』
星新一 『ネコ』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
182
今年の猫の日(2/22)に読んだエッセイ編に続いて、今回は小説編です。いずれも猫愛に溢れた作品、短編集でした。オススメは、森 茉莉の『黒猫ジェリエットの話』&室生 犀星の『猫のうた』&小松 左京の『猫の首』です。 https://wagahaido.com/shopping/archives/220362021/03/17
mae.dat
102
タイトル買いの一冊。でも、神様からの贈り物では無かった物も。……うーん。まぁ、これはこれで良いのかな。2020/11/06
猫丸
16
今日は珍しくPCではなく紙束とペンで在宅仕事。してみればやはり猫は紙の上に乗る。乗って寝ようとする。何を思うか猫、と感じざるを得ないわけだ。いきおい猫目線になる。本アンソロジーにも猫の目を通した自分、みたいな作品が見られる。とくに女性作家と猫の関係はかなりウェット。そういうのはちょっと苦手だな。むしろ猫愛が感じられたのは小松左京「猫の首」であった。2021/01/29
小梅さん。
12
古今の文学者もやっぱり猫が好き、という作品集。 という感じかな。 猫は出てくるものの、けっこうお文学な感じが予想外。 猫猫らぶりぃ、なお話を期待しちゃってたわw 星新一が、猫のでてくるショートショートを書いてたのがなんだかフフフで嬉しい。「エス氏」登場のおなじみの作風の中に猫なんだもの。 宮沢賢治はちょっと童話っぽい雰囲気が「らしくて」いい。 2020/10/20
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
10
黒猫ジュリエットの話 森茉莉/雲とトンガ 吉行理恵/猫のうた 愛猫 室生犀星/猫と婆さん 佐藤春夫/猫の首 小松左京/大王猫の病気 梅崎春生/どんぐりと山猫 宮沢賢治/暗殺者 金井美恵子/ネコ 星新一/解説 井上荒野 2014.4有楽出版社 そのまま猫のアンソロジー。ジャケ買い。もう可愛いったら💓 単行本の装丁も良いわね~🐱2021/08/20