内容説明
名将軍のひとり息子として生を享けながら、退廃した生活に甘んじる青年・ソナン。自らの悪事が発端で死に瀕するが、朱く長い髪をもつ神・空鬼(そらんき)のたった一度の気まぐれで、名も知らぬ異国へと落とされる。しかし、その地・弓貴(ゆんたか)では古来からの統治者が反逆者に追いつめられ、全員で討ち死にしようとしていた――。終わったはずの人生から物語が動き出す。執筆4年、1800枚の傑作ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
71
最初はもう一人のソナンの視点で物語が始まり少し戸惑いました。舞台が弓貴に移ってからは一気に面白くなりました。続きが気になるので、すぐ2巻へ。2021/06/19
Nyah
49
名将軍のひとり息子ソナンは放蕩を尽くし勘当される。しかし同じ名の男を嬲った事から川に落ち瀕死となる。しかし朱く長い髪をもつ神・空鬼の気まぐれで、名も知らぬ異国へと落とされる。/読み友さんが読んでいるので、興味を惹かれて新しいシリーズを読み始めました。登場人物の視点が変わるので、最初もう一人のソナンが主役なのかと思ってしまった。途中の巻で変わるのかしら?放蕩息子が、異世界(雨が降らない国だけど、日本?)で生き直し。どうなるんでしょうねぇ。2021/05/09
papako
39
ふと見かけて気になって。一度死にかけて、神?鬼?にもう一度チャンスをもらうソナン。ある国に行き空人として生きていくことになる。あまりの放蕩息子っぷり、生き直すところでも、なんで今それを言うの!という無茶ぶり。まさかの人違いだったり。この人に仕えたいじゃなかったよね?さてさてまだ物語は始まったばかり。なかなか楽しい。この作者さんなので、登場人物たちが結構前向きでいけている。4冊揃えているので、安心して読み進めます。もう一人のソナンは関わってくるのか?2022/06/30
虚と紅羽
39
いろんな意味で意味が分からない話。ちょっとこれだけじゃ評価が付けづらいところ。 誰の話で、何処の話で、何の話?が常に付きまとう。最後まで読んでも結局これどんな話だったんだろうの疑問が抜けない。続き読めば分かるのか?読まないけど。 ソナン改め空人が初期の印象と違って進めば進むほど子どもっぽさが出てくる。その無邪気さが一瞬可愛いと思ったけど、最後の最後でその感覚の危うさに気づいたというか。所々不穏な文があるし、空人の無邪気さに読んでる側が絆されたタイミングで物語に負けていたのかもしれない。 なに言ってんだ?2020/10/02
Mumiu
36
最初、あれ主人公はどっち?と思うような感じも受ける。読みはじめたらどんどんリズムよく次の展開を楽しみにページをめくる。ここで終わりにしてもいいような1巻の終わりだが、ただのファンタジーだけじゃないドラマを期待して次巻へ。2020/11/24