日本経済新聞出版<br> MORE from LESS(モア・フロム・レス) 資本主義は脱物質化する

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日本経済新聞出版
MORE from LESS(モア・フロム・レス) 資本主義は脱物質化する

  • 著者名:アンドリュー・マカフィー【著】/小川敏子【訳】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 日経BP(2020/09発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 720pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784532176884

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内容説明

「経済が成長すれば資源の消費量が増えるに決まっている」
「資本主義と技術が進歩し、社会が豊かになれば、自然環境はダメージを受ける」
――産業革命以降、人間が繁栄すればするほど、地球を壊してしまうという予想が無批判に信じられてきた。

* * *

だが、実際にはどうであったのか。予想とはまったく逆のことが起きたのだ。
資本主義は発展し続け、世界中に勢力を拡大し続けているが、同時にテクノロジーが資源を使わない方向に進歩した。
人類はコンピュータ、インターネットを始めとして多様なデジタル技術を開発し、消費の脱物質化を実現させた。
消費量はますます増加しているものの、地球から取り出す資源は減少している。デジタル技術の進歩により、物理的なモノがデジタルのビットに取って代わられた。かつて複数機器を必要とした作業は、いまやスマホ一つで事足りる。
なぜ経済成長と資源の消費を切り離すことができたのか?
脱物質化へと切り替えられたのはなぜか?
このすばらしい現象について、なぜそれが可能となったのかを解き明かし、どんな可能性を秘めているのかを記していこう。

* * *

テクノロジーの進歩、資本主義、市民の自覚、反応する政府――「希望の四騎士」が揃った先進国では、人間と自然の両方が、よりよい状況となりつつある。この先の人類が繁栄し続ける道がここにある。

目次

第1章 マルサス主義者の黄金時代
第2章 人類が地球を支配した工業化時代
第3章 工業化が犯した過ち
第4章 アースデイと問題提起
第5章 脱物質化というサプライズ
第6章 なぜリサイクルや消費抑制は失敗するか
第7章 何が脱物質化を引き起こすのか--市場と驚異
第8章 アダム・スミスによれば――資本主義についての考察
第9章 さらに必要なのは――人々、そして政策
第10章 <希望の四騎士>が世界を駆け巡る
第11章 どんどんよくなる
第12章 集中化
第13章 絆の喪失と分断
第14章 この先にある未来へ
第15章 賢明な介入
結論 未来の地球

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にしがき

18
👍👍👍 『Factfulness』と同様に、問題はあるが状況は良くなっていることを示し、なぜそうなっているかを説明する。要因は、資本主義、テクノロジー、反応する政府、市民の自覚。資本主義とテクノロジーにより、人は より少ない資源からより多くを得られるようになっている (タイトルはここから)。ただ、それでは問題(環境問題や社会の分断)は解決しないため、政府や市民の介入が必要。 環境問題については解決策が提案されているが、社会の分断(社会関係資本の減少)への具体策がないのが残念。そこが気になるのに・・・2020/12/31

まいこ

17
アトムからビットへ、今起きていることがすごくわかりやすく解説されていた。かつて紙に印刷してガソリンを使って運んでいた情報が、今は手のひらサイズのスマホで得られるように、同じ成果を得るのに必要な資源が少量で済む社会になってきている。アメリカでは紙や建材や水等の、使用量も廃棄量も2000年前後をピークに減少に転じていて、流れを駆動するのはコスト削減で競争する資本主義とテクノロジー、市民の意識と反応する政府という。一方で分断や孤立が進み絶望死も増えている。原材料だけでなく労働というインプットも少量で済むように2021/02/04

ta_chanko

13
ファクトフルネスにも似た、楽観的で希望に満ちた文明論。希望の四騎士①テクノロジーの進歩②資本主義③反応する政府④市民の自覚により、脱物質化がすすみ、少量の資源から多量の生産が可能になり、地球環境に優しい文明を築いていける。懸念すべきことは絆の喪失と社会の分断。勝者総取りや格差拡大、エレファント・カーブに陥らず、いかに公平な社会を築いていけるかがポイント。きっとできる。問題を抱えながらも、世界は良くなる。2020/12/15

M

10
原著のタイトルはMORE from LESSなので、脱物質化というのは資本主義の英語の認知メカニズムが影響し、それを日本語話者にとって、相対的な観点から映しだされたものにすぎないのではないか。内容としても、個人的にはアメリカはキリスト教における最後の教会の役割として、ある種の土地と国民の神格化が資本主義の繁栄によって裏付けられていた過去が、現在のアメリカの経済覇権の揺らぎと自然環境問題によって国土と国民がその神話のようなものを失ったことによって生まれた、新たな物語にすぎないのではないかという疑念が拭えない2020/12/28

朝ですよね

6
マルサスの悲観論的な予測は産業革命ぐらいまでは当たっていた。それを変えたのはテクノロジーであり、テクノロジーを進歩させたのは資本主義である。いわゆる負の外部性も市民・政府の力で改善が進んでいる。かつては成長した分だけ資源を消費していたが、1980年頃から資源消費は頭打ちになっている。少ない資源で成長する「脱物質化」が進んでいる。"経済成長をうながしたり、負の外部性に対処するための戦略はさかんに開発されている。だが分断の増加と社会関係資本の減少に関しては、そういう状況にない。(p315)"2023/04/02

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