災害の倫理 - 災害時の自助・共助・公助を考える

個数:1
紙書籍版価格
¥3,520
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

災害の倫理 - 災害時の自助・共助・公助を考える

  • 著者名:ナオミ・ザック/高橋隆雄
  • 価格 ¥3,520(本体¥3,200)
  • 勁草書房(2020/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 960pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326154654

ファイル: /

内容説明

命にかかわる脅威に直面した状況では、誰がどのような行動をとるべきなのか。地震、竜巻、鳥インフルエンザなどの様々な災害の事例を挙げ、災害時の行動のあり方について、倫理学の観点から論じる。また、政治学の視点から、災害に関する道徳についても検討する。政策決定と倫理学をつなぐ一冊として、防災行政関係者にも参考となる。

目次

ペーパーバック版序論
 災害倫理の概要
 近年の災害
 将来に向けた研究と展開

序論
 本書の背景

謝辞

序章と各章の概要
 災害とは何か?
 「災害」の定義
 第I部および第II部と各章の概要

第I部 倫理

一章 防災計画──最大数を救うことが最善なのか?
 戦争における医療トリアージ
 日常のなかで計画を立てることの倫理
 災害計画の倫理
 最近の鳥インフルエンザ流行に対する計画とその広範な倫理的意味
 準備計画と対応計画
 最大数を救う

二章 救命ボートの倫理と災害──太った男を吹き飛ばすべきなのか?
 救命ボートの倫理、道徳システム、そして災害
 洞窟の中の太った男
 評価と苦悩
 洞窟探検隊
 ウィリアム・ブラウン号の大型ボート
 評価とさらなる問い
 旅行者ジム
 ニューオーリンズにおける殺害?
 ハックルベリー・フィンと義務論

三章 災害時の徳──ミッチ・ラップとアーネスト・シャクルトン
 アリストテレスと徳
 アキレス
 ミッチ・ラップの復讐
 認識論
 『ザ・ロード』における家族の価値
 アーネスト・シャクルトン
 災害のための新たな道徳システム?

第II部 政治

四章 社会契約──トマス・ホッブズ、ジョン・ロック、アート・スピーゲルマン
 自由(FREEDOM)と自由(LIBERTY)、道徳と法
 社会契約論
 自然状態
 災害時の第二の自然状態
 被災後のホッブズとロック
 理論上の第二の自然状態

五章 公共政策──スネーク・フライト、ペンタゴンの火災、そして災害の権利
 スネーク・フライトとペンタゴンの火災
 国土安全保障
 DHS(国土安全保障省)とハリケーン・カトリーナ
 安全
 災害時の権利と航空旅客の権利
 平常時の人権
 災害時の権利
 尊厳と災害の被害者

六章 不利な人々と災害──ハリケーン・カトリーナ
 恥
 社会的不平等と災害
 ハリケーン・カトリーナ
 陰謀論
 災害時の積極的行動
 資本主義と災害
 カトリーナ後の不利な立場の人々に対するスパイク・リーの見方
 より広い見方

結論──災害の倫理綱領、その意味するところと水危機
 災害の倫理綱領
 災害の倫理の意味するところ
 世界的な水危機

追記──人の生命の道徳的価値と金銭的価値
『災害の倫理』解説

事項索引
人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sk

5
災害の備えをすることも倫理的なことだという指摘が面白い。2020/09/10

takao

2
実践的な災害倫理:備えと計画の重要性、功利主義と備えの関係、安全と安全保障の違い、災害が老人、障害者、貧困者に最悪の影響を及ぼす仕方 功利主義:最大の人数を救え 安全保障:犯罪、テロ、軍事攻撃 2021/01/13

suikazura

0
2010年までの内容とはいえ、災害時のトリアージや、自助共助、公助の考えとそこに働く倫理観は様々に考えさせられる。 新型コロナウイルス感染の世界的流行の今、もっと踏み込んだ内容を求めたい。2020/05/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15746301
  • ご注意事項