内容説明
陸軍徴用の地・シンガポールでの苛酷な実態と人々の姿を、死を見すえた細密な観察眼でとらえ淡々と描いた、井伏文学の特質を伝える長編。――「私たちは従軍中も入城後も、新聞社関係の特派員からときたま原稿を頼まれたが、私の原稿は検閲で没書になるのが多かつた。たいてい没書になつた。その原稿は、そのつどリュクサックに蔵つて置き、日本に帰るとき束ねて持ち帰つた。今、その古原稿で当時の記憶を呼び起こしながら、この原稿「徴用中のこと」を書いてゐる。」(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
huchang
4
南洋の国々の地図が頭に入っている人がこの文章書いてるはずですが、兵器の量や性能から輸送能力、兵糧に至るまでの作戦がまるでだめ。現地の乗用車をかっぱらって来いなどと馬賊かよ…と思いつつ書いてあるのがなんかわかる。だって「そんなにあるの」「あると言っておられた」「そうか…」の連続。そんな作戦じゃ、そりゃ負けますわ。再軍備の兆しがあるから戦争が近いんじゃなくて、間違えたときに軌道修正できない人がトップだから…ってことだよなぁ。80年ほど前もそれで負けてんのに歴史を勉強しないからこうなるんだ2026/02/28
悸村成一
0
読むのに時間が掛かった。日本が行なう戦争中の話は、読んでもよく解らない。図書館本。 1432017/08/16
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