デモクリトスと量子計算 - 0

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デモクリトスと量子計算 - 0

  • ISBN:9784627872011

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内容説明

量子コンピュータの理論研究で世界的に著名なスコット・アーロンソンによる怪作“Quantum Computing since Democritus”がついに翻訳。

古代ギリシャの哲学者デモクリトスから、数理論理学、計算複雑性理論、量子論、さらには心と脳、自由意志、タイムトラベル、宇宙論までを縦横無尽に駆け巡り、計算と物理学、人間とコンピュータ、そして知性と感性の境界線に迫る。

原著刊行後の量子情報分野の進展に触れた、書き下ろしの序文付き。

目次

第1章 原子と空間
第2章 集合
第3章 ゲーデル、チューリング、その仲間たち
第4章 心と機械
第5章 原始計算複雑性
第6章 P、NP、その仲間たち
第7章 ランダムネス
第8章 暗号
第9章 量子
第10章 量子計算
第11章 ペンローズ
第12章 デコヒーレンスと隠れた変数
第13章 証明
第14章 量子状態はどれほど大きいか
第15章 量子計算に対する懐疑論
第16章 学習
第17章 対話型証明、回路下界、その他
第18章 人間原理で遊ぶ
第19章 自由意志
第20章 タイムトラベル
第21章 宇宙論と計算複雑性
第22章 質問タイム

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mft

9
難しいが読んでいて楽しい。計算量理論と物理学は読む前には想像もしなかったぐらい重なり合った分野だった。隠れた変数についてまで計算量と結びつけて語られるとは。そしてこれだけは憶えておきたい: 量子力学は2ノルムの確率論だ!2020/12/24

kinaba

5
☆ これは素晴らしい。量子計算という、ある種物理現象のコーナーケースをハックして加速する計算原理が現れたことによって、計算複雑性理論から来る仮説を物理の世界へと繋いでしまう。モダンな計算複雑性理論のトピックに一気に触れるエッセイとしても勢いがある2020/09/21

Haruki

1
量子計算は古典計算よりも計算量(時間的、空間的)が少ない仮説について、著者の専門である計算複雑性理論の観点で、複雑性クラスの分類を基礎に、量子の性質や、量子状態の情報量的な解釈に関わる話題に触れる。確率振幅が複素数なのは2ノルムが1になる性質を満たす数であるとか、BPP≠BQPであるかについての見解とか、さらに隠れた変数理論、学習、人間原理、自由意志、といった哲学的なテーマも触れながら縦横無尽に駆け巡る。答えを解説するのではなく、問いとその考え方を主に示すという意味で、本書は哲学書とも読めるだろう。2021/12/29

1
帯には色々書いてあったが、基本的には計算複雑性理論についての本。 通読したが、正直どこを切り取っても理解したとは全く言えないほど難しい。 特に論理学の公理、13,17章の証明に関するところはわからなさすぎて、勢いで流してしまったのでこの分野の知識が深まった段階で再読したい。 さまざまな思考実験を行ってくれているので、この分野の知識がある程度入っている状態で読んだ方が良いと思う。 内容は重いが、箇条書きでなく、文章体で書かれているのも初心者にとって思考が整理しにくい要因かと思う。。2021/05/04

og

0
私の理解は到底読了とは言えない。 途中、出てくる用語を調べながら読み進めること、2年半。理解するには、基礎から勉強しなくてはならないと反省しきり。ctc (時間的閉曲線)に入れば、十分な時間のもと、理解出来るようになるかもしれないと夢見る60代後半のじじいの感想でした。2023/06/18

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