岩波少年文庫<br> おとうさんとぼく

個数:1
紙書籍版価格
¥968
  • 電子書籍
  • Reader

岩波少年文庫
おとうさんとぼく

  • 著者名:e.o.プラウエン
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 岩波書店(2020/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784001142457
  • NDC分類:K726

ファイル: /

内容説明

子煩悩でときおり大人げないほどムキになるおとうさんと,やんちゃな幼い息子.ふたりの日常を切りとったセリフのないコマ漫画は,たまらなくゆかいで温かい.ドイツ生まれのコマ漫画の古典から一三四篇をセレクト.巻末に上田真而子氏による解説と,作者についてエーリヒ・ケストナーが書いたエッセイの抄訳を掲載する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

目次

お手あげだ!
すてきなおとうさん
おもしろい本
ぼくの家出
おたんじょう会
朝のたいそう
おとうさんがてつだった
きみのわるい客
絵とかがみ
反省
博物館
夕日
自然の法則
けんか
かがみ
虫歯
ものには順序
夢遊病者
まけるものか
こっちにも考えがある
にわか雨
サッカー
画びょう
やさしいおとうさん
チャンス
名犬
遊びにむちゅう
おとうさんたちとぼくたち
これでぴったり
プレゼントづくり
プレゼントありがとう
知らないよ
魚たちの手紙
しっぱいコンサート
えもの
火事だ!
ぼくもいつか
おもしろすぎる本
ポートレート
力もち
アレッ!
雪だるまのふくしゅう
たのしいクリスマス
スケート
すてきな馬
エンスト
ゲーテはすごい
風でもだいじょうぶ
これでよし!
大発明
ひるねの時間
おとうさんは名人
やれやれ
ぼくだけおるすばん
レーズン・ケーキ
たんじょう日のおくりもの
きょうから夏休み
そっくり
とこや
おばけ
犬もくわない
花火のたばこ
すべるゆか
うまくいった写真
おとなの1枚
ケーキ
仮病
せいくらべ
おとうさんのサイン
にげたライオン
おくれたしつけ
砲丸なげ
がまんにもほどがある
釣りにむちゅう
金魚じゃなかった
じょうずでよかった
一等賞
まほうのききめ
じゃじゃ馬ならし
銀行強盗
人命救助
子ども4枚ください!
はやすぎた返事
コーヒーはだめ!
ふつかよいの朝
カーニバル
そりの運命
おとうさんのしかえし
これでよし
こうするんだよ
子どもです
映画はうまくとれたのに
さいごのリンゴ
やったぞ!
ろう人形
クリスマスのごちそう
クリスマス・プレゼント
おとうさんとぼくとおとうさんとぼくと……
お金持ちになったおとうさんとぼく
遺産相続
ちょっとまって
またきてね
どうなってるの
おとうさんの本心
おしゃぶり
これも仕事です
イースターのプレゼント
命令どおりに
むかしのくせ
ああ、くたびれた
名人どうし
おかえし
おとうさんとぼくの漂流記
ハプニング
はらぺこソナタ
なにしているの?
すごいおとうさん
まいった
新しい友だち
くんしょう
魚とり
きびしい現実
ビーバーのしかえし
大てがら
ほら、みてごらん
まちにまった救助
伝書バト
たからもの
おとし穴
ビンづめ手紙郵便局
欠席とどけ
本ではあるけれど
たすかった!
家にかえって
スター
おわかれ
e.o.プラウエンについて
上田真而子
プラウエンからきたエーリヒ・オーザー
エーリヒ・ケストナー
木本栄訳
タイトル翻訳 上田真而子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キジネコ

59
子煩悩なとうさんと、とうさんが大好きなやんちゃなぼくの日常、ほのぼのと笑いを誘い、平和を楽しむ、うるわしき隣人、光と博愛の物語。が1934年、このネームで活動を再開した風刺作家のe.o.ブライエンのフィールドはドイツ。描かれたコマ漫画は次第に寸暇の慰安となって、現実の時間に生きる読者も作家も一纏めにして黒い雲の悪夢に呑み込まれていきます。3人のエーリヒ(e)の逸話、ナチス、非業の運命。見つめる間、父子が映画「ライフ イズ ビューテイフル」のグイド父さんとジョスエに見えて切なくなりました。2019/04/11

seacalf

44
周りの人は言う、子供はあっという間に大きくなるよと。でも幸せな瞬間が子育て時間にはたっぷり詰まっていて、そのかけがえのない時間がそのまま表現されているかのようだ。漫画版のサザエさんを思わせるスラップスティックな楽しさがいっぱい。自由な表現が難儀なナチス政権下ドイツという異国の、そして時代も違えど父と子というひと口では言い表せない幸せな関係を抽出している素晴らしい本書は、時代や国を超えて読み継がれるだろう。読んで面白いだけでなく、沢山の奇跡が重なってこうして父でいられることの喜びを改めて思い出させてくれる。2025/01/28

彼岸花

40
これほど父性愛を感じることのできる本はなかった。言葉なしでも心から笑えた。内容は全く色あせていない。時代を超えて永遠に読み継がれるコミックだ。登場するお父さんは強くて優しい。泣いたり笑ったり、時には本気で叱ってくれる。無邪気で子供のようなお父さんに、たちまち魅了された。だが唐突な終わり方に違和感を覚え、解説を読みショックを受けた。ナチス政権による支配だ。表現の自由が許されない社会に未来は描けない。人間らしく生きることが、いかに大切かがわかる。作者が存命していたならと思うと、言いようのない悲しみに襲われた。2023/08/07

Roko

30
「おとうさんとぼく」は1934年12月13日から1937年12月までドイツで当時もっとも読まれていた週刊誌「ベルリングラフ」に掲載されていました。ナチスドイツから執筆禁止と命じられていたエーリヒ・オーザーは、e.o.プラウエンという偽名でこの作品を書いていました。4コマから8コマで描かれているマンガにセリフはありません。でも、自分も子どもの頃にこんなことしたなとか、嫌な奴にはこんな目に合わせたいななんて、思わせてくれるストーリーがとても心地よいのです。時代を超越した父と子の愛に溢れています。2022/12/13

niisun

27
ドイツの風刺画家エーリヒ・オーザーが“e.o.ブライエン”の名で世に送り出した作品。ヒトラーが政権をとった1933年の翌年に連載が開催された『おとうさんとぼく』。政治色を廃さざるを得ない中で、人間主義とも言える作品を示すことで、非人間的な国家社会主義(ナチス)に抵抗を示しています。最後はゲシュタポに逮捕され、法廷で死刑宣告を受ける前に、自ら命を絶ったそうです。死後に奥さまに届いた遺書『すべて、ドイツのためにしてきたのだ。…どうか、クリスチアン(息子)を人間に育ててくれ。…』には、多くを考えさせられます。2023/07/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12991238
  • ご注意事項

最近チェックした商品