講談社文庫<br> 禁じられたジュリエット

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講談社文庫
禁じられたジュリエット

  • 著者名:古野まほろ【著】
  • 価格 ¥1,144(本体¥1,040)
  • 講談社(2020/09発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065201695

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内容説明

「もはやオマージュを超えた次元で本格魂が炸裂してます」恩田陸氏

 退廃文学として禁書となっている「ミステリ小説」に触れてしまった女子高生六人。
 彼女ら「囚人」役と同級生二人の「看守」役は思想更生プログラムを強いられる。八人は協力して「監獄ごっこ」を乗り切るはずだったが、「囚人」と「看守」の対立は激化し、ついに悲劇が! 
 「書」の力を謳(うた)い上げたミステリ愛読者必読の書。
解説 有栖川有栖

目次

第1部 文學ト云フ事
第2部 ひからびた胎児 第2曲
第3部 ハンガリー舞曲 第5番(連弾)
第4部 グノシエンヌ 第4番
終 劇 夜想曲第20番 遺作
終 幕 bis
終 幕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむー

55
独裁政権下の監獄実験という極限状況のなかで、本格ミステリの定義と意義を突き詰めてみせ…ているようでその状況自体が仕掛けでもあり、物語のそこかしこにメタ的な場面もちりばめられる、本格ミステリ愛好家ならば読むべき一冊。『たいへんよくできました』。「読むべき」と書いておきながら実は万人におすすめできる内容ではない。というのは物語の3/4が凄惨な監獄実験の場面であり、目をそむけたくなる描写が山盛りなのだから。それでもぐいぐいと読まされてしまう吸引力ですべてがひっくり返る終盤まで引き付けてくれる異形の名作。2020/11/17

ちょこまーぶる

52
先を気になりながらページを捲っていた一冊でした。ミステリー小説が禁書となってしまった日本の女子高生達が、禁書を読んで監獄に囚人として捕らえられ悲劇が起こるという劇のミステリーなんですが、次がどうなってしまうんだろう?と気になって仕方がなかったです。そして、囚人役と看守役の演技だったはずが、あまりにもリアル過ぎてその後の人間関係がどうなってしまうんだろうと思ってしまって恐怖感も一杯となってしまいましたよ。悲劇後の真相解明も興味深く読み進めることができました。でも、頭の中が時々ゴチャゴチャしてしまいました。2024/11/14

うまる

45
ミステリ小説が禁書で、本格の概念がないディストピアでありながら、どの作品よりも本格について掘り下げている、本格好きの為の本格愛溢れるミステリ。あの有名な監獄実験をモチーフにして、こういう話ができるって凄いわ。ミステリの必要性と価値を通して、禁じられたものがなぜダメなのかや書の力の素晴らしさにまで言及しており、解説の有栖川先生も書いておられますが、心に響くフレーズが多々ありました。自分がどうして本格が好きなのかもわかり、目から鱗でした。情熱的に何かに思い入れる事ができる若さゆえの戦う力も眩しかったです。2021/05/25

hnzwd

37
ミステリが禁止された独裁政権下で、ミステリを発見してしまった女子学生達。敵性文学を読んだとして再教育を受ける中で起きた事件とは。。序盤から中盤にかけて重い雰囲気がありながら、終盤では一気にまとめた感じでしょうか。主人公達の発見したミステリは全部読んでたのでokok。2020/11/15

koma-inu

35
ミステリ本が禁じられた日本、禁書を読んでしまい監獄に収監された囚人女子6人と看守女子2人。序盤は女子達のサディスティック対決がキツいですが、ミステリにおける正義が何か、という談義が読み応えあります。中盤ついに悲劇が起きたところで・・予期せぬ転換に脱帽、こうきましたか!この先はまほろロジック連打。7つのロジックを組み合わせた結果、浮かび上がる犯人像が圧巻。これが本格ミステリなんだ、と深く感じた作品。巻末に示された8冊の禁書セレクトは、ニヤリとなりました😋2024/05/06

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