集英社文庫<br> ラブセメタリー

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集英社文庫
ラブセメタリー

  • 著者名:木原音瀬【著】
  • 価格 ¥594(本体¥540)
  • 集英社(2020/09発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087441352

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内容説明

「……僕は大人の女性を愛せません。僕の好きな人は、大人でも女性でもないんです」甥に対する密かな欲望を抱え、妄想に囚われ苦しむ百貨店のエリート外商・久瀬圭祐。欲望がいつか暴走するのではと恐怖し、治療を求めて精神科クリニックを訪れるのだが――。小学校教師の森下伸春は遠い昔、幼い少女に繰り返し恋をした。そんな自分の嗜好を知りつつも、ある一線を越え、欲望を解き放ち、そしてその果てに待っていたものは……。本能に弄ばれる二人の男と、その周囲の人たちの心の葛藤をリアルに描いた、異色の連作小説。BL界の巨匠・木原音瀬が挑んだ衝撃作。

目次

ラブセメタリー
あのおじさんのこと
僕のライフ
エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りゅう☆

67
子供しか愛せない久瀬に惹かれていく看護師でゲイの町屋。いい感じの関係でいたが、久瀬が小児性愛者(ペドファイル)であるということを町屋が知っていたことに気付いた時の久瀬による町屋への玉砕に空虚感が痛い。久瀬の甥伊吹は出版社に勤務。ホームレスで孤独死した伸春のペド人生に興味を持つ。そして叔父久瀬の性癖に気付いた時の衝撃に胸がざわついた。伸春がなぜペドであるのか、あの時こうでなければ気付かなくて済んだのか?とうとう一線を越え教職を辞した決意、その後の人生、孤独な最期になんと辛く苦しい人生だったんだろうと思う。→2024/01/22

卵焼き

46
あまり、気持ち良くは、読めなかった。2021/01/14

辺辺

39
単行本読済。う~む、ペドファイルね。半日私の少ない脳ミソをフル回転させて考え抜いて、おっ、良い方法があるよ!ポン!そんなに辛いんだったら、その股間にぶら下がっている一物をチョン切ってしまえばいいじゃないの?そしたら、加害者も被害者も事件もなくなるよ。な~に、別に人は性欲だけで生きてるわけじゃないからね。なにもそんなに深刻に考えなくてもいいじゃないか?一生報われないなら、最初から無かったものにすれば?私って頭良い!←全然見当違いな自画自賛、笑。あと、人を羨むのを辞めたら?自分に合った幸せを噛みしめるべきよ。2021/05/05

糸巻

32
小児性愛者である二人の男性と彼等を取り巻く人々の視点で描かれる連作短篇集。小児性愛者、というだけでどうしても構えてしまい、嫌悪感を覚えながら読むのだろうかと思っていたが、すんなりと入ってくる文章がとても心地良く初めての著者作品だが好きだなと思った。結局はやるかやらないか、という事なのだろう。性的嗜好は傍目には解らないし、この物語に出てくる二人も、デパートのエリート外商であったり周囲に信頼される教師であったりして、知らなければまさかの人物なのだ。静かなエピローグに心底ゾワッとさせられて読了。2021/01/01

hope

22
バレンタインデー、愛を告げる日だけど、彼らは愛を告げることすら“決して”許されない。 ペドファイル。苦しいのは、報われないことか、理解されないことか。個性とか多様性とか人権とか、愛とか正義とか社会とか、僕の中の価値観はミンチにされる。彼らを変態というカテゴリーに収めて排除してしまえば、僕たちは楽だろう。終始感じた胸糞悪さは、本ではなく自分自身にも向けたものかもしれない。2021/02/14

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