内容説明
二〇一九年末、武漢ではすでに奇妙な肺炎の存在が確認されていた。しかし、警鐘を鳴らした医師たち、現場で真相をルポしたジャーナリストたちは、共産党によって沈黙させられる。危機感皆無だった習近平指導部の初期対応で、新型コロナウイルスは全世界にばらまかれることに――。猛烈な危機の拡大とその封じ込めの過程で、共産党中国は何を隠し、何を犠牲にしたのか。北京在住の記者による戦慄のレポート。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
33
中国・武漢発のコロナ騒動、発生直後の半年間(2020年)の実態をレポート。本書を読むと、人から人への感染危険警告の中国政府の対応が、数週間から1ケ月程度遅れたことに最大の問題があるように見える。結果的としての被害の甚大さを別として考えるなら、この程度のヒューマン・エラーは残念ながら上役忖度を優先するヒラ目・官僚体制においてはどこでもあり得ること(日本だって例外ではない)だ。共産党独裁体制の中国ゆえ対応が極めて強圧的で人権無視が目立ち、世界から強烈な批判を浴びてしまったということではないだろうか。2023/02/01
スプリント
9
様々なレポートがでていますが きっと真相が中国政府から明らかにされることはないのでしょうね・・・。2020/12/31
都人
3
この本でコロナ関連の本を4冊続けて読んだことになる。一冊(ロックダウン100日記)を除いて、残りは中国の強権的な体制問題を取り上げる。 付き合うのをやめたい国だなあ。2021/01/02
もしもしかめよ
3
北京在住のジャーナリストが書いた内容だけに、かなり核心に迫っており、興味深く読めた。終わりの見えないコロナ禍の始まりも多角的にレポートしており、筆者の想いも伝わってくる。2020/09/25
たんじろ
0
今後も中国の国際社会への関わり方を見ていく必要がある。それはとりもなおさず、日本が今後どのような立場で国際社会に関わっていくかへの道標となる。2024/07/24