内容説明
Trick or Treat---- ハロウィンに響き渡る、死と破滅の叫び。上っ調子な世界の横っ面をひっぱたく、破天荒なHEROES、登場
第７回ＳＦ新人賞受賞作。
前世紀末のバブル景気をいっそう発展させ、歪な経済大国としての繁栄を続ける日本。しかし、先進国としては唯一、自前のサイボーグ部隊を持たないため様々な局面において外交上の不利を忍び続けていた。そんな中、米軍サイボーグ部隊「UNDEAD HEROES」に対し、日本のハイテク公安「封鎖技研」の長、臀壮一の暗殺指令が下された。ハロウィンを間近に首都・新東京への潜入を果たした彼らの前に、臀は、戦闘アンドロイド「タケル01」を伴って現れる。すべては、「UNDEAD HEROES」を新東京におびき寄せ、「タケル01」の圧倒的な戦闘力によりサイボーグの時代に終焉を告げるための策略――臀による、諜報世界の常識に対する挑戦だったのだ！！そしてここに、今まで誰も見たことがないサイボーグvsアンドロイドの壮絶な戦闘がはじまる！
Trick or Treat---- ハロウィンに響き渡る、死と破滅の叫び。上っ調子な世界の横っ面をひっぱたく、破天荒なHEROES、登場
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
臓物ちゃん
4
他所のキャラを無許可でゲス化したとかで『チートスレイヤー』が炎上してるそうだが、こちとらサイボーグ009のメインキャラを勝手にゲス化した悪役をブチ殺しまくるだけの話で第7回日本SF新人賞受賞だ〜ッ！そんな「石ノ森先生怒ってないかな」「平気だよ、だいぶ前に死んだから」の地を行くような娯楽作。超シンプルなストーリーとライトの極北を行くような文体のおかげでグイグイ読めちゃうのでIQがあっという間にマイナス4億ぐらいまで下がっちゃう。まさにチェンソーマンのコスモの能力をそのまんま本にしたような一冊。ハロウィン！2021/06/28
ひさか
1
2006年6月刊。 第7回日本ＳＦ新人賞受賞作。独特のテンポで進むストーリーはユニーク。しかし必然性にかけるというか設定に無理を感じて、すんなりととけ込めませんでした。2014/11/25
ext3
0
端的に言うと「不愉快」それがこの本の大半を占めてますね。あらすじにあったような、日本のアンドロイドVS米製サイボーグの戦いが行われるのかと思ったら、単なる挨拶して終了。その後はひたすら、バブル期に言われていた様な日本人に対する罵詈雑言が欧米人の口から飛び出ます。最後のタケル01 VS UHまでそんな展開で非常にフラストレーションがたまりますが、お陰で、今までタケルを侮っていたUHがバッタバッタと倒されて行く様はそれまでの鬱憤を晴らす様で、非常に爽快です。最後まで読むと思わず課長の様に賛美したくなります2011/07/11
たれっくま
0
久しぶりに再読。今回はタケル01とUNDEAD HEROESの闘いを、キカイダー VS 00ナンバーサイボーグ、と置き換えてじっくり熟読。キャラ設定が薄っぺらいのと、視点や場面がしょっちゅう変わるモンだから、ごちゃごちゃ雑然とした印象になりがちだったが、よ〜っく観察すると意外に作り込まれた構成にはなってる。前よりは面白く読めたかな。でもね、あとがきで「石ノ森先生の胸を借りた」としてるけど、私からすると石ノ森ワールドの放つ独特の哀切感をぶった切り、単に「キャラを使って下品に書き換えた」としか思えない。2011/03/11
