内容説明
グリーン、ボザンケ、ホブハウスといった日本ではあまりなじみのないイギリス政治思想家たちの、国家論における「市民の義務」としての「抵抗・反乱」の概念の生成を歴史的アプローチによって検証し、その系譜によって20世紀前半最大の政治思想家ハロルド・ラスキの政治思想の可能性に新たな光を当てた意欲作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
4
グリーン、ホブハウス、特にラスキに注目した思想史研究。「クエンティン・スキナーは「国家」という語に着目して、イギリス政治思想史における国家概念の変遷の歴史を描いた、彼は国家概念を、国家を人格として捉えるホッブズ由来の「擬制理論」と、国家を単なる統治機構として捉えたベンサムに端を発する「常識的アプローチ」とに分類し、両者のせめぎ合いとしての国家概念史を提示した。この分類によると、グリーンやボザンケなどのイギリス観念論は擬制理論に、ホブハウスやラスキの政治思想は常識的アプローチに属するという。」2023/06/25