内容説明
「世界」と思いきりセックスしたい! 希薄な現実感を超えるために、厳戒態勢のイラクへ、北朝鮮へ。そして宗教へ、自傷へ。ホンモノの戦場から見た、「今、ここ」というぬるい戦場で生きること。ぬるい戦場であがくすべての人々に捧ぐ、「時代の肉感」を伝える渾身のエッセイ集。
<登場人物、団体>朝鮮労働党/イラク・バース党(アラブ・バース社会主義党)/ウダイ・フセイン氏/警視庁公安三課の皆様/よど号グループ/インドネシア反体制派の皆様/パナウェーブ研究所/世界各国のリストカッターの皆様/元赤軍派議長/日本の生きづらい若者たち/その他、雨宮処凛の愉快な仲間たちが多数登場!
目次
・はじめてのガサ入れ
・北朝鮮に深入りすると大変なことになる
・30年後の革命家
・馬鹿は戦場を目指す
・雨宮処凛、イラクより無事帰還しました!!
・知ってる街が戦場になるということ
・「世界の終わり」という物語
・「僕らはみんな意味がない~意味がないから生きるんだ~」
・日本の中の「出身成分」
・命の値段
・イラクで射殺されるか、日本で自分に殺されるか
・世界の中心で「自分萌え」を叫ぶ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
(仮)
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新聞の一面やトップニュースのなかに「逆貞子」状態で突入する作者。職場と家の往復で、戦うべき相手はいない・いくらでも代わりはいるという社会がこわい・世界で起きていることの当事者になりたい。そんなもやもやから圧倒的な行動力を生み出す作者。 ちょうど今、わたしもISIL問題を画面の向こうにみている。。。2015/02/07
ぽしぇっと
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買い物や恋愛しかできない日本に居場所を見つけられず、戦場に赴く筆者。でもそこにあるのは、普通の人たちの日常で、だからこそ、戦争のむごさを感じるという。「私も革命をしたかった。この社会の矛盾すべてを暴き、正したかった」「私にとって一番恐ろしかったのは、・・・紛れもなく社会だったのだ」「自分が自分でいるだけで、それだけでは意味がなく価値がないと思わせたすべてのものは何だろう」・・・。あくまでも「自分探し」のため行動していく姿に強く共感した。2010/10/31
Maumim
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遠い国でのテロ事件は、そこに住む人々の顔を思い出すことができるということで、ごく身近な痛みに変わる。2009/03/01
永月莎夜(ながつきさや)
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出版時以来の再読。連載当時は著者が羨ましくて仕方なかった。あの頃の私は仕事に忙殺され全く充実感のない毎日で、丁度117ページのような状態。会社と家の往復をしながら、漠然と反戦デモに行きたかった。今の私は当時と違って自由で、プレカリ問題には大いに興味もあるのだけれど、あの頃のモチベーションはない。メディアで見かける写真や記事に、処凛さんや友人の姿を見たり、共感したり(心で)突っ込んだり私なりに考えたりするだけ。当時と私は何が違っているのか。そして『4、5年前の本なのに時代の流れって早い』と思うばかりだ。2009/01/01
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