内容説明
【世界的ベストセラー小説「君の名前で僕を呼んで」続編 】
息子のエリオに会うため、ローマへと向かう列車に乗っていたサミュエル。
途中の駅で乗車して来た息子と同年代の女性・ミランダと出会う。
彼女の積極的で歯に衣着せぬ物言いに、戸惑いつつも……。
一方、ローマからパリに移り、クラシックのピアニストとしての才能を開花させていたエリオ。
音楽と向う日々を送っていたが、とある演奏会でふた回りも歳の離れた弁護士のミシェルと出会うことに。
ユーモアたっぷりで優しいミシェルに、惹かれ始めていく…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ryodo
44
映画化もされた『君の名前で僕を呼んで』の続編小説。あの淡く切ない青春から十数年後のお話…なんだけど、前半分はまさかのエリオのお父さんのラブロマンス。ちょっと蛇足だった気もするけど詩的で美しい文章には満足。そしてやっと第2章でエリオ、第3章でオリヴァー視点の話が綴られてて、お互い恋人や家族がいるけどあの日々を忘れられずに過ごしている様子がなんとも歯がゆい気持ちにさせられた。幸せなラストだけど、前作(映画)の悲恋ラストが気に入っていたから個人的にはしっくり来なかったり…でも映画化は楽しみにしてる。2021/01/29
青蓮
16
前半の殆んどがエリオの父サミュエルのロマンスの話し、それからその時のエリオ、その時のオリバー……となり、現在のエリオとオリバーと繋がる。二人が離れ離れになった後、様々な人との関わりを経て、それでも二人の心は全く変わってなかったと言うラストに静かな感動を覚えた。こういうハッピーエンドも悪くない。前作と一緒に読むと内容をより理解出来る為、こちらもおすすめ。時を経て精神愛が肉体愛を越えた純愛もの。じんわりと切ない。ミシェルは可哀想だけど、分かっていた筈。それ位のレベルじゃないとエリオと対等に付き合えない。2021/05/05
菫子
11
『君の名前で僕を呼んで』の続編。前作のような勢いはないけど、時の流れを感じ、しんみりとした、あたたかな気持ちに満たされました。2020/10/26
Hirouch
10
前作があまりにも良かったのでやっぱりそこで持った感情と比較しながら読んでしまいました。悪くはないんです。でも期待には届かなかった、、、前作から時が経ちすぎての執筆だったからか、前作からの温度感が揃っていないと感じました。12年間のインターバルはやっぱり長すぎたんでしょうか。2022/01/18
ミサ
8
この著者の言葉の使い方、書き方、雰囲気の表し方は美しくって恋しい。ただ、別の著者だったら次々と描かれてる恋愛はキモいとか非現実的だとか言えるのが気になる。この描き方だと全然そうとは感じないけどそれって私がこの著者に惑わされてるのでは?2023/10/14
-
- 電子書籍
- 贋物 古典名作文庫
-
- 電子書籍
- 可愛いハンガリー刺しゅう 増補新版