新潮選書<br> 日本文学を読む・日本の面影(新潮選書)

個数:1
紙書籍版価格
¥2,090
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

新潮選書
日本文学を読む・日本の面影(新潮選書)

  • 著者名:ドナルド・キーン【著】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 新潮社(2020/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106038518

ファイル: /

内容説明

二葉亭四迷から大江健三郎まで近現代の作家49人の作品を読み込み、文学史的定説とは一線を画した多くの発見と発掘に満ちた名著『日本文学を読む』を復刊。併せて、世界の文化・芸術に通暁した慧眼で『源氏物語』から三島由紀夫まで、日本文学・文化の遺産を熱く語るNHK放送文化賞受賞の名講義『日本の面影』を初収録。(解説・キーン誠己)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

カブトムシ

24
長い間、志賀直哉の文学の鑑賞は苦手であった。「小説の神様」という尊称は全く謎だったし、短編はともかく、中編や長編は小説というべきものであるかどうか疑問に思っていた。ついこの間、短編集を読むきっかけがあって、予想できないことだったが、感激した。『小僧の神様』のような作品に苦しくなるほど感動した。しかも、読み方も十五年前と違っていた。例えば、『小僧の神様』の場合、小僧の仙吉よりも神様を演じたAの心理に惹かれた。何というすばらしい短編だろうと思って、『和解』と『暗夜行路』ももう一度読んでみようという決心をした。

カブトムシ

21
[大岡昇平]言うまでもなく、『俘虜記』、『野火』、『レイテ戦記』等の小説の他に、大岡氏には優れた作品が多いし、又、多様性の点ではどの作家にも譲らないが、何と言っても大岡文学の粋は戦争物にあると思う。大岡氏は明らかに戦争を憎み、小説には英雄のような存在は一人もいない。しかし、大岡氏は戦争体験の重要さを疑わないので、何回もその体験を反芻してその意義を突き留めようとする。そしてみごとに成功している。戦後の日本文学の一番の傑作は『野火』ではないかと私は思う(本文より)。「野火」の映画はモノクロとカラーの二本ある。

花乃雪音

21
「日本文学を読む」は雑誌「波」に連載された近現代の作家49人をそれぞれ5ページ程で紹介している。この少ないページ数にもかかわらず、これを書くためにいったいどれだけの労力を注いだのだろうかと圧倒される。 「日本の面影」はTV番組の講義録になる。「源氏物語」「徒然草」から「漱石と鴎外」「太宰と三島」まで体系的にというよりテーマを厳選して語っている。近代以降の作家について語られる文章を読むことが多かったため、テーマとして採り上げられていた西鶴や近松について無知であることを知らされ興味を沸かせてくれた。2020/07/04

Nobu A

16
ドナルド・キーン著書初読。20年刊行。御子息、キーン誠巳が綴った解説の言葉を借りるなら多くの「啓発と発見」があった本書。日本人よりも(まあ本作家も日本に帰化しているけど)日本文学に対する博識を持ち、多くの日本人が持ち得ない独特、所謂曖昧さを排除した透徹なまでの客観的な視点で、俳句等も含む多様な日本文学を解説。西洋文学にも精通し、各所での比較的考察が存外分かり易く、とても勉強になった。読みたい名作が増えたのと同時に筆者の日本語の堪能さに驚倒。「蜿蜒」や「揣摩憶測」なんて平均的な日本人は使わないよな。合掌。2025/11/01

たいら

12
日本文学における作者と作品の紹介だが、ドナルドキーン氏の日本文学に対する熱い思いが随所に感じられ、適度に緊張感のある文体も相まって、非常に楽しく読めた。日本文学の新たな一面を知った。日本文学に関心のある方は必読と思います。2020/08/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15235278
  • ご注意事項

最近チェックした商品