内容説明
有力政治家の娘として生まれた白花は、父の後継者となる男と政略結婚が決まった身。八歳上の幼馴染で父の秘書でもある巧に想いを残したまま、お嫁にいくことになったのだ。しかし婚礼前夜、白花は意を決して巧にお願いする。「初めての男（ひと）になってほしい」、と。そして、想いを遂げた翌日から待っていたのは、夫とその愛人にいびられる屈辱的な毎日だった。そんな生活から白花を救ってくれたのは、他でもない巧で……。「惚れた女に不幸にされるなら本望だよ」。白花の躊躇いごと呑み込むように、熱く甘く唇を奪う巧。抗いがたい激情に溺れた二人は、世間から後ろ指をさされても、この愛を貫くと誓う――！ とびきり甘美でインモラルな純愛譚。 ※電子版は単行本をもとに編集しています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さかな
5
人を選びそうな不倫ものですが、個人的にかなり好きな作品です。タイトルの「悪女」は伊達ではなく、清々しさすら感じられるヒロインの悪女っぷりに惚れ惚れしてしまいました。ヒロインの夫が悪いのは前提として、サブキャラを悪役に仕立て上げ、「不倫」を正当化させるわけでもなく、「不倫」の後味の悪さを確立させながら物語が展開していくので非常に見応えがありました。お転婆で幼さのあるヒロインが事故で家族を失い、塞ぎ込んでしまう所から悪女に返り咲くまでの過程が見事。手放しで喜べるようなご都合ハピエンじゃないのも良かったです。2023/09/27
初夏
5
久しぶりに大ヒットー!! さすが突き抜けるとぶっ飛んじゃう槙原まき先生😫😫😫 重厚なサスペンス映画を見たような、そんな満足感があります。 ヒーローの完璧なフォローと、それがあってどんどん強く悪く美しくなっていくヒロインが圧巻です。そして悪いの描かせたら世界一!!?の北沢きょう先生が表紙…かんっっぺきです!!文中に出てくるヒーローの容姿、仕草が完全に一致!!完全に一致です。麗しい…匠坊ちゃん。本当に最高です。こんなお話、槙原まき先生にしか書けません。2021/03/07
なな
1
代議士夫人は大変だ、私には絶対務まらないと思います。 異色のTLでした。2020/09/12
