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内容説明
折り鶴は、病気平癒やスポーツの試合での勝利など、昔からさまざまな願いをこめて折られてきましたが、平和を願い、祈る象徴として折られるようになったのはそう古いことではありません。戦争が終わって10年たった昭和30年、原爆症のため広島の少女、佐々木禎子が亡くなり、その悲しみの中で級友たちは原爆で亡くなった子供たちの慰霊碑「原爆の子の像」をつくります。その慰霊碑は、回復を願って折り鶴を折りつづけた禎子をイメージし、大きな折り鶴を頭上に高く掲げた少女の像だったのです。折り鶴が平和祈願の意味をこめて折られるようになったのは、禎子と「原爆の子の像」がきっかけといっていいでしょう。そして、その折り鶴は今、平和運動の波にのって世界で折られるようになりました。この絵本は、禎子の死と折り鶴が世界に広まっていった過程を、絵と文でわかりやすく描いたものです。作家、画家の平和への祈りが伝わってくる感動の絵本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チロル
15
図書館本。広島の平和記念公園、原爆の子の像で有名な佐々木禎子さん。平和学習で、彼女の事を学んだ。2歳の頃に被爆したが、傷ひとつなく 元気に育って行ったのに。スポーツ万能少女だったのに…。原爆投下から9年目のある日…。禎子さん だけでは無いはずだと思いながら、この酷い戦争を憎みます。祈りが届く千羽鶴 折ったのに どうして? 同級生らの願いの込められた 原爆の子の像 をもう一度 見に行って、想いを馳せたいです。原爆を投下した米国、ロスアラモスという地に 現地の子が 禎子さん の事を知り、新たに像を建てた↓2021/08/09
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
4年生ブックトーク授業 教科書掲載のおすすめ本から選書 『折り鶴は世界にはばたいた』の絵本化。アメリカ ロスアラモス市で作られた原爆。こども平和像(1995年)は、子どもたちの力で建てられた。2019/12/11
mari
13
広島平和公園記念内の少女とおりづるの塔ができるまでの話。塔を外国に設置しようとしたときの困難もわかりやすい。2018/01/21
なま
11
★★★★★1958年広島平和記念公園の「原爆の子の像」の慰霊碑がなぜできたのか?また、被爆した佐々木禎子さんと折り鶴、なぜ平和の象徴が世界で折り鶴になったのか?小学生にもわかりやすい内容です。戦争を無くしたい、原爆を繰り返さないように願いを込めて今後も平和への道のりを歩んでゆくためには、避けられない一冊。当時の記憶は戒めとして、永遠に語り継がなければならない。13分。2017/12/18
ろくべえ
11
★★★☆☆ 小中〜 5年生戦争・平和学習ブックトークで紹介。佐々木禎子さんの命が平和への種となって、同級生たちの活動によって世界へと蒔かれ、羽ばたいていったことを知ってもらうために。絵のタッチも柔らかく、単行本版は字が多くて苦手という子でも手に取りやすい。日本人として禎子さんという1人の少女と原爆の子の像の存在は知っておきたい。2016/01/22