内容説明
年相応にシワを刻んでいるが、若いころはさぞかし美人だったのだろうと思わせる上品な横顔のおばあちゃんには秘密があった。それは、記憶のピースをなくしてしまったこと。すべてのピースがそろわなければ、人生というパズルの絵は完成しない。教員になるかお嫁さんになるか、人生の岐路に立った私は、おばあちゃんとなくしたピース探しの旅に出る──。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すしな
54
023-24.あとがきで、法事の時に和尚さんが”人生の中で誰もが必ず「このために生まれてきたのだ」とわかる日が来る”と言ったという話があったのですけど、生きていればいつかいいことがあるのかもしれないですね。そう思う日が来たのが遅ければ遅いほと、自分の生きてきた軌跡が重みを持つのかもしれないですね。悔しい思いや惨めな思いが続くと早くこの場から逃れたい気持ちが強くなりますけど、カッコ悪い思いしてもいいから長く生きてその日が来ることを信じたいなと思いました。2024/03/01
れもん
15
図書館本。おばあちゃんの忘れ去られていた初恋。それを孫娘の行動で思い出す。失われていたパズルのピースが一つずつ出てきてはハマり、出来上がったパズルは、とてもとても素敵なもので、大切に、でも力強くギュッと抱きしめたくなるようなストーリーだった。おばあちゃんと孫娘の関係性も良い。とても心温まる。2023/10/06
ミルク
5
心があったかくなる。短いのでさらっと読めます。 おばあちゃんと孫で、名前で呼び合ったり一緒に旅行したり、そんな友達みたいな関係が素敵。 わたしもおばあちゃんと、もっといろいろお話しすればよかった。2020/09/18
Aka
4
読みやすそうで可愛らしい題名なので手に取った。心が温まる物語で読みやすかったが、登場人物の設定と重なるところがかなりあってちょっとソワソワしながら読んだ。2023/08/03
はな
1
童話を読んでいるかのような優しい文章で、現実だったらいいなと思えるお話。 さくらさんも色々なご苦労をされただろうに、可愛く、優しい素敵なおばあちゃんだった。 悲しい気持ちの時、前に進みたい時は、戻ってきて再読したい。2024/03/05