内容説明
誰に会っても「ウメザワさんだろ?」と確認される(ウメザワさん)
「むかーしむかし…」夫の腹から聞こえる老婆の声(腹式)
新品のエアコンから異音。修理で開けると中から女の指が…(エアコン)
他、令和に起きてる異常事態。
日常の実話怪談100!
現代日本で実際に起きている異変、日常生活の中でテロのごとく遭遇してしまう怪を100話集めた実話怪談集。
・電車で乗り合わせた男のボストンバッグから突き出た子供の手に似た何か。次の瞬間、男がバッグを投げてきて「向かいの乗客」
・夜中に出た鼻血。寝ぼけたまま拭ったところ、翌朝ティッシュに文字が「ティッシュ」
・肉眼では誰も見えないのに、警備会社からカメラに人が映っていると言われ「頭がパンクしそう」
・ツーリング仲間が嫌う県道〇号。事故がある度に道路の法面に並ぶ首が増えていく「法面」
・寝返りを打つと顔が浮かんでいる「ハンガーラック」
他、なぜこんな目にと言いたい百話!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
233
怪談百物語は今回もほぼ2/3を神沼さんが書いていて本当に旺盛な筆力だなあと感心しますね。高田さんは中々に健闘されていますが僅か5編のねこや堂さんにはもっと奮起して欲しいですね。今回も話の選択に悩み迷いました。もしつまらないなと思われたらお許し下さいね。『向かいの乗客』ねこや堂:三十年以上前、高校生だった彼は通学に1時間半もかかる単線の電車にいつも通り乗っていると無人駅から大きなボストンバッグを持った四十代と思しき男が乗り込んで来た。彼の真向かいに腰を下ろした男のバッグに目をやると枯れた枝の様な物が見えた。2021/05/30
さりぃ
28
#恐怖箱 祟目百物語 #加藤一 編 KindleUnlimitedで読了。 百物語らしい。百個あったかと聞かれたら数えてないと答える…w 『ドローン怪談』『古井戸と火の玉』『お誘い』 『くしゃくしゃ』『トイレの鏡』『地下道』 『ペットカメラ』『ウッドデッキ』『一反』 『えけり』『ドロップシャドウ』 辺りが秀逸だった。2020/08/25
高宮朱雀
17
表紙からゾッとするのは勿論、包帯の奥の目がそのうち透けて見えて来るんじゃないかと錯覚してしまう。 ガッツリ怖い体験談より、私はほのぼのだったり優しい体験談、怖い内容と思いきや、意外に穏やかな結論に至る体験談の方が記憶に残っています。パンイチやおみやげとか。2020/08/18
澤水月
16
「やばい話を聞いた後って腐れ縁の女を抱かないと憑物が取れないんですよ」…何重もの意味で怖え! 河原町、河川敷、富士を拝む老人など境目で起きる話に印象的なものが多かった。この世でない場所で出された飲食物には口をつけてはならない、覚えておきたい2020/08/07
qoop
8
四者の共著だが、著者ごとに分量は大きく異なっているので共著の感が若干薄い。で、印象的な作品を挙げれば分量の多さに比例して神沼三平太氏の諸作があがるのだが、趣味に合致することも大きいだろう。〈ドローン怪談〉〈くしゃくしゃ〉〈パンイチ〉〈ペットカメラ〉〈ウッドデッキ〉など。高田公太氏では〈彷徨う〉〈腹式〉、ねこや堂氏〈えけり〉も◯。クラシカルな雰囲気を新鮮に感じさせる加藤一氏〈逢魔ケ時にお使いなどするから〉も印象に残った。2020/07/30