―<br> 繋渡り

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繋渡り

  • 著者名:もちぎ【著者】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • KADOKAWA(2020/07発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 420pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040647227

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内容説明

作家の父と弟と暮らす少年・未智留。
凡庸な両親に育てられた少女・残花。

自らをほんの少しだけ優れた、でも大したことのない存在と断じる二人は、取るに足らぬ同級生を見下ろしながら、卑俗で平凡な住民を横目に見ながら、生活するにはちょっと不便で色々と物足りないこの町で、ほんの少しの諦観とともに退屈で停滞したささやかな日々を過ごしていた。

けれど。
ある日の未智留の一言をきっかけに、二人の平穏な関係は唐突に終わりを迎える。

近親相姦、同性愛、虐待――
少年が背負う過酷な真実が肌を晒した時、二人を中心とした歪な“家族”の物語が幕を開ける。


【もちぎ先生より】
この小説の登場人物は必死に生きる、ダメな思考すら持ったただの人間です。
だからそんなダメな人間を指差して非難して笑った時、自分が運良くダメじゃないというだけの事実や、自分だってダメになってしまうという事実を無視して、もっと生きづらくなる世界を歩むことになると思います。
打算も優柔不断も、依存も懐疑も、冒涜も支配も、うまくいかないコミュニケーションも、後からどうとでも言えるたられば論も、本人の中で矛盾する感情も、全部指摘するのは簡単だけど、人生ってそう簡単じゃないんだなと思って書き上げました。


【担当編集より】
もちぎさんのこれまでの人生、多くの方々との関係性の中で築いてきた自らという素材を削り、煮詰め、端整に組み上げた、彼の分身のような本。

爽やかで心地良く教訓的で、読後に万人が幸せになれる話ではなく、本を開いた瞬間に読者の心を鷲掴みし、力尽くでページを捲らせ続け、容赦なく胸を抉り消えない痕を残すような鋭利な物語。
苛烈で激烈でもちぎさんにしか、そんな彼にも一生涯で一度しか描けない初小説。
どうか魂に刻んでください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

leo

13
正直読みづらかった…後半斜め読みでした。作者のエッセイ漫画が好きで必ずチェックしているのだけど…本作は展開が緩やかな割には文章が固い感じがしてなかなかページが進まなかった。作者の半生は漫画で知っているので、どうしてもそこと照らし合わせて読んでしまい、答え合わせのような読み方になってしまった。特殊な人生経験と表現力は兼ね備えた人だと思うので、文筆家としての今後に期待?2021/03/02

JUN

5
人生は綱渡りの連続。2021/10/15

れに

2
近親相姦、機能不全家族、虐待など取り扱っているテーマは重い。それぞれの章で語り手が切り替わって各々の人生や現状、価値観などが綴られていくのだがとにかく読みにくくわかりづらくすんなりと頭に入っていかない。だから読んだ瞬間から頭から抜けていって忘れてしまって読み終えた今は何がなんだかというか全貌をちゃんと把握できたかすら怪しい。感情や行動に共感できるところが少なく常に置いてけぼり感のある読書だった。でも残花の相手が泣いてるからつられて雰囲気で泣けたけど本当はウザいし自分は役者になれるかもってのは何かわかるわ。2022/01/21

七鵺

1
自分は、、このお話はハッピーエンドやと解釈しました。2021/06/09

renren

1
事実は造形だが吐露された心情は私小説なんだろうな。青いのは青い。年齢も性別もバックグラウンドも異なる人物の、背景はともかく心象は描き分けられているとは言い難く、すべて著者の悲鳴の代弁なのだと思う。そして著者自身明確な答えにはまだたどり着けず、終着点は藻掻きながら希望に手を伸ばすところで終わっている。それでよいのだと思う。2021/03/08

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