内容説明
超大型新人、赤松利市氏を輩出した大藪春彦新人賞、第2回受賞作!
●今野敏 選評(抜粋)
ラストシーンの凍った魚を持ち出すイメージは秀逸だ。
●馳星周 選評(抜粋)
小説としてのトータルな完成度では他の応募作には到底及ばない。しかし、突き抜けたなにかはある。
●徳間書店文芸編集部編集長 選評(抜粋)
ラストシーンは「魚」の効果により、異様な輝きを得ていました。
●あらすじ
依頼者の望む「身分」を、ネットの海から探し出すのがマモルの仕事だ。SNSを駆使して候補者を絞り込み、上部組織に紹介する。そうしてちまちま稼いできた。
ある日、上部組織の佐藤さんに奇妙なことを告げられる。今後タクヤとは関わるな。食い詰めて難儀していた自分にこの仕事を紹介してくれたのが、タクヤだった。兄と慕ってきたタクヤの身に、一体何が……?
身分ビジネスに手を染めた「愚か者」たちの姿をリアルに描き切る、クライムサスペンス!
※受賞作のほか、選評および受賞の言葉を収録