「無理」の構造 - この世の理不尽さを可視化する

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「無理」の構造 - この世の理不尽さを可視化する

  • 著者名:細谷功【著】
  • 価格 ¥1,249(本体¥1,136)
  • 株式会社dZERO(2020/07発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784907623203

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内容説明

ヒット作『具体と抽象』に続く第二弾。努力が報われないメカニズムを可視化し、思考のコペルニクス的転回を

努力が報われず、抵抗が無駄に終わるのはなぜか。
本書では、「世の中」と「頭の中」の関係を明らかにし、閉塞感や苛立ちの原因に迫ります。
抵抗が無駄に終わる原因の一つは、「自然な流れや法則に逆らっている」ことにあります。つまりどこかに「無理」があるということなのでしょう。
本書では、読者の頭の中の「コペルニクス的転回」に挑戦します。―「まえがき」より
本書のタイトル、〈「無理」の構造〉は、〈理(ことわり)なきことのしくみ〉、あるいは〈理不尽さのメカニズム〉です。

【著者】
細谷功
著述家、ビジネスコンサルタント。1964年、神奈川県に生まれる。東京大学工学部を卒業後、東芝のエンジニアを経てビジネスコンサルティングの世界へ。問題解決や思考に関する講演やセミナーを国内外の大学や企業などに対して実施している。著書に『地頭力を鍛える』(東洋経済新報社)、『メタ思考トレーニング』(PHPビジネス新書)、『会社の老化は止められない』(亜紀書房)、『具体と抽象』『自己矛盾劇場』(以上、dZERO)などがある。

目次

第1章 錯覚の積み重ねと「三つの非対称性」
第2章 「知識」の非対称性、「思考」の非対称性
第3章 「具体と抽象」の非対称性
第4章 「言葉」という幻想
第5章 「人間心理」の非対称性
第6章 1:9の「ねじれの法則」
第7章 気づきにくい社会や心の不可逆性
第8章 社会・会社の劣化の法則
第9章 具体化・細分化の法則
第10章 上流・下流の法則
第11章 「微分と積分」と現実
第12章 のこぎりの法則
第13章 折り曲げの法則とストックのジレンマ
第14章 大企業「病」という幻想
第15章 宇宙と「人間の心」
第16章 コミュニケーションという幻想
第17章 「公平」という幻想
第18章 「対等」という幻想
第19章 決定的な非対称性
第20章 「全体像」という幻想
第21章 「経験則」という幻想
第22章 「啓蒙」という幻想

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

159
世の中にあふれる理不尽さが、人々の頭の中にある「間違った対立構造」によるものだとする考え方の本。理不尽に感じていることが、実は自分の頭の中で勝手に作った「理」にそぐわないというだけで、それに抗おうと努力することそのものが意味をなさない可能性について示唆されている。どのコンテンツもコンパクトに纏められているが、全体的に抽象的で、わかるようなわからんような読後感。2019/07/07

spatz

19
端的にいうと、人間とは矛盾した生き物で日常のコミュニケーションは理不尽の宝庫、なんでこうなっちゃうか、の、可視化を試みる。 「具体と抽象」て本がなかなかすごかった。これも近隣にすむめちゃくちゃ賢い中学生にすすめられた、はじめて出会うタイプの本だったので、この著者のものをもうひとつ。相変わらず読むのに時間がかかる。噛み砕いて頭に入ってくるまでに時間がかかる。決してこの人の文得意ではないのだけど、読んでおかねば、て気にさせるのはなんなんだろう。可視化、てわたしにはあまり得意でない作業かも。2020/10/19

__k

6
(U)理不尽なのは世の中なのではなく私たちの頭の中/一度上げてしまった品質のレベルを下げるのは至難の業/自分と他人の非対称性-人は自分を中心にしてしか物事を考えられない/公平という幻想基準は人間の数だけ存在する-成績や能力を公平に評価する方法などこの世の中にはなく、自分が高く評価される基準こそが公平な基準であると皆が思っている/人は不公平にできている。だからこそ与えられた公平ではない環境で努力することに意味があり、努力の成否は他人と比べて結果が良かったかどうかではなく、比較対象は努力しなかった自分なのだ2020/05/12

sho watabe

6
「理不尽なのは世の中ではなく私たちの頭のなか」というのがキーメッセージ。 さらに非対称性というのがポイント。 一冊を通じて様々な非対称性を説明し、最終的にキーメッセージに戻ってくる。 共感したところは気づいている人は気づいていない人に一所懸命に気づかせようとするが、それは無駄ということ。 この問題の解決策を示している一文が下記。 「外の人にできるのは、中の人に『外は楽しそうだからちょっとだけ見てみよう』と思わせること。」 やはり人を変えるためにはまず自分が変わり、魅力的になることが一番効果的。2019/11/02

かずぼん

5
本書の中に出てくる「コミュニケーションにおける最大の問題は、それが達成されたという幻想である」というバーナード・ショーの言葉がカギとなるように思う。発信者と受信者との役割に分かれて論じられることが多いが、結局は相手と自分とのギャップを理解しないと、双方がストレスをためることになる。川の流れの比喩にしても、世代間のギャップが起こる理由がよくわかる。大きなリセットを推奨している訳ではないが、視野の狭く、見えていない人とのコミュニケーションの際は留意すべきだが、自分が視野が狭く見えていない人でないか自問したい。2019/09/17

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