内容説明
2019年6月、麻雀AIで初めて天鳳十段に到達し話題をさらった「Suphx」(スーパーフェニックス)。
天下のMicrosoft社が麻雀という不完全情報ゲームに殴り込みをかけてきたのです。「Suphx」の強さはもはや人間のトップレベルに達しており、他のボードゲームがそうであるように、麻雀も「AIから学ぶ」時代に突入しつつあります。
本書はその端緒となるもので、最強のAIである「Suphx」を人間界のトップといえる天鳳位を獲得したお知らせ氏が徹底的に解説するのものです。
お知らせ氏の筆致は処女作である『鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム』で証明されたように緻密にして正確無比。「Suphx」の打牌を咀嚼し、人間の知として昇華する上でこれ以上の適任はいないでしょう。
ぜひ本書で「Suphx」の強さの秘密と、麻雀というゲームの深淵を味わってください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょちょ
16
囲碁・将棋ほどではないが、AIは麻雀もかなり強く、人間でいえばトップクラスである。しかし、微妙な他家の捨て牌の変化で、自身の打ち方を変化させるなんて、人間では完璧にはできっこない。私は、麻雀は30年ぶりで、現在は中級者のやや上くらいだそうだが(オンラインゲームでの判定)、この本すべての内容は理解できないし、実践できない。面白かったのは、AIでも考えられない凡ミスをすること。そして、やはりビリを取ることもそれなりにあること。囲碁・将棋は2人の頭脳ゲームだが、比べると麻雀は、やはり不確定要素が多い。 ★★★2020/11/04
eco2_smorky
0
おもろかった。安牌一枚残す癖が作れた気する
nanashi d('ω')b
0
率直に言って、当然のごとく河を把握した上で牌理が完璧という土台の上に、ここまで序中盤の構想・攻守のバランスを考え尽くした打牌をしているということに打ちのめされました。これと同等の安定段位であるトップ一桁層は化け物だという気持ち。/順番逆になりましたが、本書は、天鳳で安定段位8.75という、人間のトップ5並の数字を出した麻雀AI「Suphx (スーパーフェニックス)」の牌譜から、天鳳位プレイヤーが読み取った戦術の解説本。確実に中級者以上向けかつ中級レベルだと使いこなせないかもですが、深淵を覗ける本です。2020/09/01
Nao520
0
麻雀のAIもものすごく進化しているのを知った。間違いを犯すことが極めて少ないAIの打ち筋を吟味する事により実際の麻雀にてどこに留意すべきかと言うことが書いてある。思ったよりも面白くて読んで参考になる。ただ、かなり難しいことも書いてあるので中級者以上向けだと言える。仮にAIのように打てたとしても負けることがあるのが麻雀で、知的ゲームでありながら運の要素が入ってくるのが面白いところでもある。2020/08/30