新潮文庫<br> 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。(新潮文庫)

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新潮文庫
鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。(新潮文庫)

  • 著者名:川上和人【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 新潮社(2020/07発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101215129

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内容説明

鳥類学者、それは神に選ばれし存在である。スマートな頭脳に加え、過酷なフィールドにいつでも出張できる体力が必要なのだから。かわいいメグロからの採血。噴火する孤島への上陸。ある日は吸血カラスの存在に驚き、ある夜は蛾の襲来に震え……。美女たちよ、わたしに近づくな。やけどするぜ。生き物を愛する人にも、そうでもない人にも、絶対に楽しめる、汗と笑いの自然科学エッセイ。(解説・谷村志穂)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

251
鳥の話はもちろんだけど、小笠原諸島での鳥の調査に関する話もあった。むしろ、小笠原諸島での調査の話の方が多かったかな。鳥の事に関して堅苦しく生真面目なエッセイだと思ったら、ユーモアに溢れ、読みやすく楽しめました。鳥に興味がなくても、それなりに楽しめると思います。ですが、タイトルに偽りあり。やい、川上和人!あんた、相当、鳥が好きだな。でも、あんたの本当の好きなものは、アニメとマンガと映画ですから!残念!リンゴジュース飲ませるぞ斬り!こんなレビューしか書けない俺は、切腹!(波田陽区風)2021/09/17

rico

131
「いやいや、鳥好きでしょ、愛してるでしょ(笑)」と突っ込む。タイトルが既にネタ。著者の専門は小笠原諸島。身体張っての過酷なフィールドワークも愛あればこそ。好きだ~!と叫べず、ギャグに走ってる感じがちょっと痛いけど、内容は濃い。深い。生き物同志の微妙な相互関係、外来生物。圧巻は西之島上陸。ゼロから育まれていく新たな生態系を間近で見る感動。一方、採集したサンプルをひたすら分析するという地道な作業が研究に不可欠なこともしっかり描く。読み物としてだけでなく、この分野の研究のエッセンスがぎゅっと詰まってて楽しい。2022/09/05

きみたけ

103
タイトルからしてちょっと変わってる感じがしてますが、文章表現が独特で面白かったです。小ネタでジョークや冗談をふんだんに挟んできますが、ネタが時代を感じさせます(ルパン三世、バルタン星人、バックトゥザフューチャー、セーラー服と機関銃など)。同世代の心にヒットしました。インドネシアで定食4人前を食べきるエピソードは、笑いと共に著者の信条が垣間見れて良かったです。2020/09/17

はっせー

98
読書友達からのおすすめの本。面白すぎて笑ってしまうほどの本でした!著者の川上さんは鳥類学者である。そんな川上さんのフィールドワークを中心に自身の経験を書いたものになっている。川上さんを一言で言うと「猪突猛進」ならぬ「鳥突猛進」のような方だと思った。川上さんは鳥のストーカーだと思う。好きだから知りたいなど。その興味が人であったら絶対逮捕されている。川上さん自身もそのようにいっている。こうした本を読むとなにかに全振りする人ってやっぱり面白いし本質を知れる気がした!皆さんもぜひ読んでほしいほんになっている!2022/09/17

ゆいまある

97
勿論鳥が好きに決まっているのである。テンション高めの盛った文体。散りばめられたオタクの知識(君は幾つ分かるかな)、飛ぶがゆえ広がる鳥の生態系、生態系を守る為の努力。猫は他の生き物を捕食し生態系を破壊するが、小笠原に入り込んだ猫の駆除は簡単ではない。山羊やネズミなら殺せばいいのだが、猫を殺すと色々言われる。小笠原を守るのは簡単なことではない。余談ながら、耳に虫が入り込んだときはまずは懐中電灯で照らしてみてくださいってうちの父が言ってました。骨格標本を作りたい人には、死体の山は天国。2021/06/18

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