内容説明
ボクシングの感動実話を、本人協力のもと完全小説化!
北海道のボクシングジムから、はじめて日本チャンピオンを出す――女性トレーナーと寡黙なボクサーの、感動と奇跡の二人三脚!
「北海道からボクシングチャンピオンは生まれない」
その定説を覆したのは、後にも先にも彼=畠山雅斗だけだった。
そして彼を育てたのは彼女=ボクシング経験のない女性トレーナー・赤坂ひかる。
境遇も性格もまったく異なる二人が、一心同体で駆け抜けた8年間の青春とは。
実話を元にした奇跡の物語。
解説・加茂佳子
※この電子書籍は2017年8月に文藝春秋より刊行の『無敵の二人』を改題した文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なみ
9
実話を元にしたボクシングの話。 とにかく熱かった。 ボクシングに魂を捧げた、運命的で奇跡的で無敵な2人の、互いに信頼し合う姿が本当にカッコ良かったし、試合のシーンも最高に痺れました。 "一番遠くまでこいつを連れていってやると誓って、自分は熱っぽく走りだした。そうしたら、こんなに遠くまで、彼が連れてきてくれた。"2020/07/12
さいちゃん
6
実在するボクシング経験のない女性トレーナー赤坂裕美子さんと北海道初の日本チャンピオンとなった畠山昌人選手の一心同体で突き進んだ激しく濃い8年間を元にできたノンフィクションともいえる物語。二人の絶対的な信頼関係が存在するその心情が終盤に書かれていて感動以外の何物でもない。作者中村航さんの文章は余計な感情抜きで臨場感にあふれており、生で試合を見ているような緊張感で読み込むことができ大満足でした。2020/10/04
車寅次郎
4
対戦相手や友達などで実名がバンバン出てきたので、この主人公も実名であり実際にあった物語なのか。と、ゆうことは畠山とゆうのはあの畠山か、と思って見ていた。文章や物語はホッとするような内容で絵も浮かべやすいし、それぞれの心情が入ってきやすい。個人個人も魅力的だから読んでいて面白かった。残り50ページぐらいかな。僕が知ってる畠山の漢字が、畑山じゃね?と、気付いたのは(笑)けれど、実際に居た人がモデルとゆうことには変わりがないようです。新しくボクシングを始めた方にはおすすめです。僕も久々にボクシングやろうかしら。2021/03/03
さきこ
3
北海道のボクサーと女性トレーナーの実話をもとにした小説。何かに本気で取り組む人は美しい。両者とも、相手の期待に応えようとストイックに追い込むところがいい。上下関係というより、まさにライバル。後半の、畠山の心中を描く部分も、ストイックさ、本気さが見えて美しい。2020/08/01
iqo720
2
熱い。熱くて面白い。小説なのかノンフィクションなのかわからない作品。トレーナーになってからの展開に胸が熱くなり、最後の引退決意のところは不覚にも涙が出てきた。読後はなにかしら動きたくなり一生懸命自重トレで自分を追い込んでいた。2021/03/20