内容説明
嫁をもらえと口うるさい母親との生活に、ストレスが溜り気味の慎太郎。代々、オーナーが夜逃げする、森の奥のペンションの新しい経営者と知り合ったところから、なにやら周辺が騒がしく、色っぽい話もチラホラと……。素朴な青年が遭遇する不思議なふれあい、ひなびた山村で繰り広げられるユーモアとペーソスに溢れる豊かな人間模様、心やさしい人々が織りなす心温まる珍騒動の数々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はらぺこ
32
吹き出すほどの笑いじゃなくて、微笑ましいぐらいの笑はあった。たぶん、どこにでも有るような無いような話なんでしょうね。自分は住みたいとは思いませんが2泊ぐらいはしてみたいです。2017/09/22
サキ
1
アンソロで印象に残った作家さんだったので、アマゾンで探して手に取りました。お話も登場人物も地味なのに、テンポがいいからなのか飽きずに読めました。書き方によってはいくらでも陰鬱で醜悪に表現できるであろう農村の閉塞感を、淡々と、時にはコミカルに描いているのが凄いと思った。すごい美形とか並外れた才能とかがある訳ではない、至って等身大の登場人物たちの織りなす一見平凡な人生が、なんだか愛おしく思えてくる。2017/07/12
ドドイツ
1
ありがちなエンディングではありますが、NHKのドラマを観てるような安心感があました。こんな作家知らんなぁ〜って思ってたけど直木賞作家なんですね。2015/07/11