内容説明
宮廷文化に傾倒し、武芸軟弱を以て侮られた、鎌倉三代将軍・源実朝は、庶民に共感する単純強靱な歌を詠んだ。それなぜ生まれたのか。その実体に迫る過程で、著者が見たものは〈絶対的孤独者〉の魂だった。死と直面し、怨念を抱えて戦争の日々を生きぬいた著者が、自己を重ね、人間の在り方と時代背景を鋭く考察。時を越えて共有する問題点を、現代の視点で深く追究した、画期的第一評論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
内藤銀ねず
7
吉本隆明『源実朝』と並ぶ、戦後の実朝受容のかたち。戦争を経験した外国文学研究者には、どうしても実朝が映えてしまうようだ。確かに実朝の人生は悲劇的で孤独ですが、その歌(≒作品)にまで悲劇を持ち込んでいるかというと…それは読む人次第と申し上げたい。ただ、著者の戦争への嫌悪(あるいは呪怨のような)はひしひしと伝わってきます。中野孝次本人は、後にその嫌悪の正体を戦争で死ななかったコンプレックスと打ち明けていて(『わたしの唐詩選』)、硬派な作家だったんだな、と。単に戦争を嫌悪するよりもよほど健全だと思う。
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