筑摩選書<br> 明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像

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筑摩選書
明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像

  • 著者名:井上章一【著】/郭南燕【著】/呉座勇一【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 筑摩書房(2020/07発売)
  • 青い空!白い雲!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/15)
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  • ISBN:9784480016959

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内容説明

謎の武将・明智光秀と悲劇のヒロイン細川ガラシャ。戦国時代を生きた父娘は、どのような人物だったのか。光秀が織田信長を裏切った本能寺の変の背景には、何があったのか。キリスト教を学び改宗した娘は、石田三成率いる西軍の人質になることを拒絶して死に追い込まれた「気高い美女」とされるが、本当の彼女はどのような才覚、性格、容貌の持ち主だったのか。明智家の状況、当時の布教の様子、イエズス会の置かれた立場や日本戦略、近代化の過程で変容したイメージなど幅広い観点から、彼らの実像を浮かび上がらせる。

目次

まえがき 井上章一
第一章 明智光秀と本能寺の変 呉座勇一
第一節 明智光秀とは何者か
相反する人物像
謎に包まれた系譜
出身地も不明
越前時代の明智光秀
足利義輝時代から幕臣だった?
新史料「米田家文書」をどう読むか
光秀は「ときの随分衆」か
細川藤孝の「中間」
伝統軽視の政治姿勢
第二節 野心家、明智光秀
上洛後も細川藤孝の下に
細川藤孝からの独立
手段を選ばぬ残酷さ
細川藤孝と立場が逆転
第三節 本能寺の変の動機を再考する
四国政策転換説
織田信長は急進的改革者だったのか
軍事面でも革新性に乏しい
信長に正親町天皇を乗り越える意図はあったか
織田信長の政権構想を考える
足利義昭黒幕(関与)説の説得力
毛利氏が動かなかったことの説明は?
足利義昭を擁立する気はなかった
明智光秀の政権構想を考える
秀吉は本能寺の変を知っていたか
イエズス会黒幕説は成り立たない
第二章 イエズス会士が作り上げた光秀・ガラシャ像 フレデリック・クレインス
第一節 イエズス会士による日本についての報道
イエズス会の創設と日本
日本での布教活動をヨーロッパに伝える書物
フロイスの日本年報
フロイスがリーダーになれなかった理由
第二節 フロイスがみた明智光秀
光秀の第一印象
信長への期待
光秀の評判
本能寺の変の動機
イエズス会士から見た本能寺の変とその後の混乱
光秀に逆らうイエズス会士
打倒光秀!
本能寺の変は天罰である
ヨーロッパで普及した光秀像
イエズス会士の日本戦略と秀吉
第三節 細川ガラシャへの期待
大坂から届いた朗報
秘密裡で教会を訪れるガラシャの姿
ガラシャの受洗
洗礼名「ガラシャ」の意味
離婚騒動
ヨーロッパにおけるガラシャ情報の普及
ガラシャの最期
待ち望まれる忠興の改宗
殉教者としてのガラシャ
ガラシャの音楽劇
キリスト教徒の模範としてのガラシャ
第三章 美貌という幻想 井上章一
第一節 歴史小説のガラシャ像
美人像への精神史
美しさは罪になる
あたしの美しさに、おどろかないの
「内面の美しさ」
おそらく、とても美人
美貌の記録はあったのか
第二節 日本とヨーロッパ
誰も美人だったとは書いていない
知性と徳性だけはほめられて
ルイザは美しいのだが
グスマンやモレホンも
比類のない美しさ
ガラシャは自害した
ウィーンのガラシャ劇
賢夫、貞女とはやされて
まれには、美人の評判も
第三節 ひろがる美貌説
キリスト教がゆるされて
ガラシャの名は教会から
国民史のなかで
それほど美しい人ではない
無条件の美人にはためらって
日本の近代とキリスト教
第四章 ガラシャの知性と文化的遺産 郭南燕
第一節 修道士高井コスメの賛辞
教会訪問はたった一度
イエズス会に残るガラシャ文献
高井コスメとはどういう人物だったか
織田信長に謁見したコスメ
第二節 ガラシャの奇策
侍女たちの洗礼
教会への遠い道
洗礼名ガラシャは誰が決めたのか
細川玉からガラシャへ
ガラシャとは「めぐみ、いつくしみ」
第三節 ガラシャが学んだ教えとは
愛読書
決意
『コンテムツスムンヂ』の翻刻
ガラシャが見た救世主
日本人キリシタンにとっての聖画像
不干斎ハビアン
『妙貞問答』
ガラシャの面影
父親明智光秀への思い
あとがき フレデリック・クレインス

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小池百合子に入れた奴とは口をききたくないけれど、石丸伸二や暇空茜なんかに入れた奴も厭な寺

91
大河ドラマが更新されると、主人公に関連した良書珍本がたくさん出るが、本書はその中の良書のひとつである。そう言いながらも井上章一と呉座勇一のところしか読んでいないのだが(図書館の期限に間に合わぬ為)、他の著者の書いている部分もじっくり読みたくさせる雰囲気が濃厚な良書である。呉座勇一の一文は、短いながら今もっとも正確な明智光秀伝であろうと思う。光秀の出自は『麒麟がくる』より一回りも二回りも悪いものである。そして井上章一の、細川ガラシャは美人だったかの検証。美人に描かなかった芥川龍之介はさすがである。お薦め。2020/05/10

きみたけ

61
2018年11月に開催された国際日本文化研究センターのシンポジウム「細川ガラシャの美しさ、いつ誰が彼女を美しくえがき出したのか」の講演内容を元に書籍化。著者は、同センター教授の井上章一氏、同センター助教の呉座勇一氏、同センター准教授のフレデリック・クレインス氏、東大特任教授の郭南燕氏の4名。ガラシャが美人だったのか、それ程でもなかったのかについて、数々の文献を交えて考察。父である明智光秀の足跡を一章に加え、ガラシャ像の形成について知ることができます。2022/12/15

20
呉座先生が最新の明智研究をざっとまとめて、他の皆さんはガラシャちゃんが美人だったかどうかがホントに多かった。それ、そんなに大事??特に京都が嫌いな嵯峨野出身の方が三浦綾子さんのガラシャちゃんの小説に「信仰心があっても容色へのこだわりはなくならないらしい」とケチつけてんのはどんなもんかと。国や刀や艦船の擬人化ですら、その時代の「美人」「萌え」を反映するんだから、キリシタンに命を捧げた異国の女としてヨーロッパに受容され、その偶像が日本に逆輸入されたガラシャちゃんが美女として描かれるのは当然なのでは。2020/06/28

niwanoagata

20
光秀本の過去最高レベルの傑作 まず呉座先生の光秀の項は光秀本の集大成と言っても過言ではない。今後確実に人に勧めたい一冊だ。四国説に関しては中脇氏ほか反論もあり、そこに触れてもらえるとなお良かったが、出版時期的に不可能か クレインス先生の項目も非常に面白かった。ガラシャの像が日本の史料ではなく、外国で形成されてものであると言うのは想像もしていなかった。 ガラシャが美人かと言う井上氏の論だが、美人と言う証拠は無いで締めているが、美人と言うのが根拠のない虚像である以上もっと断定して良かったと思う2020/04/16

ようはん

18
細川ガラシャについて色々と知る事が出来たが、ガラシャのイエズス会に与えた影響の強さやイエズス会を通じて近世ヨーロッパ社会の一部に知られていたのには驚かされる。2020/07/26

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