内容説明
積み上げてきた物が崩れたとき、家族の本当の愛が試される。
愛する家族に囲まれ、ごく幸せな生活をおくっていた幸吉は、妻が隠し続けてきた重大な秘密を偶然知ることになる。絶望の淵に立たされ、一人あてもなく旅に出た幸吉は、そこである女性と出会う。女性から告げられた言葉は、「私と一緒に死んでいただけませんか」。死に場所を求める二人が、長い旅路の果てにたどり着いた場所とは――。
憎しみ、疑念、後悔……さまざまな感情に襲われ、もがき続ける男の旅は、女性との出会いにより、次第に思いもよらぬ方向に進み始める。愛するがゆえに苦しい、究極の家族愛を描いた小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さっこ
44
90ページほどの短い作品。妻が産んだ娘は自分の子供では無かったり、癌が発見されたりなど重い内容を扱っていて、さらに東日本大地震も絡めているのですが、なんだか薄っぺらくて心の機微というものが全然感じられませんでした。ご都合主義で短絡的で全然入りこめなかったです。出産や早期ガンのスピードなど時間の感覚がズレているのではという違和感もありました。長い小説なら途中で読むのを止めていたかも。2019/08/12
