内容説明
基督教系の女子学院で、級友に「あなたは感情が強いのよ。そして正直なのよ、いゝ人なのよ」と言われた著者。継母との間も円満にいった思春期の幸福な一時の後に、やがて「わがまゝな父、負けていないはゝ、短気でおこりっぽい弟、決して平和とはいえない」日常が来る。後年の幸田文の資質と文学の原形が鮮やかに描き取られた回想の記「草の花」に、「身近にあるすきま」ほかを併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
8
表題作の「草の花」は女学校試験、その失敗、女学院入学からその秋までの回想記…これまで読んできた作品とかなり内容が被ってはいるけれど、それでもその瑞々しい感性と文体に魅了されてつい読み進めてしまう。本人曰く文学的素養に乏しい筈であるのに、どうしてこんな文章が書けるのだろう?とかねてから疑問に思っていたのだけれど、本書を読んで、これはひとえに父露伴からの影響と、著者の身体体験があのような文章を書かせているのでは?と思い当たった。また「きのうきょう」で見られる鋭い観察眼や随想もなんとも言えない味わいがある。2018/04/15
キー
3
基督教系の女子学院で、級友に「あなたは感情が強いのよ。そして正直なのよ、いゝ人なのよ」と言われた著者。継母との間も円満にいった思春期の幸福な一時の後に、やがて「わがまゝな父、負けていないはゝ、短気でおこりっぽい弟、決して平和とはいえない」日常が来る。後年の幸田文の資質と文学の原形が鮮やかに描き取られた回想の記「草の花」に、「身近にあるすきま」ほかを併録。2025/06/21
ますたけ
1
私は田舎者なので、女子学院を初めて知りました。2020/03/29
まひろん
0
著者の個性が出まくっているエッセイ。子供のころから頭が良くて冷めている子だったのかもしれない。きゃぴきゃぴはしなさそう。自分に自信はないのもあるんだと思う。これは露伴がいけないんだと思ってるんだけど。愛しているのに、愛情がゆがんで出ているせい。かわいげがないから、義母さんともギクシャクしてしまう。損な生き方だよね、と思いながら読む。2023/07/30
mimosa
0
ヒリヒリとするような多感な女学院時代のエッセイ。2021/12/06
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