内容説明
「つくっても売れ残るだけだから」嘉永三年の早春、谷中・感応寺の門前町の一角に見世びらきして二月、「甘味処 はつねや」の門出は大雪で挫かれた上、前途多難。おかみのおはつは近くの老舗・伊勢屋に意地悪され亭主の音松は苦笑いするばかりだった。食べるのが惜しくなる音松の菓子と若い夫婦の奮闘、仲間の人情で多幸感に包まれる時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
47
舞台設定は変わっても、基本的には他のシリーズと同じく人情モノ。ほっこりできます2020/12/10
むつこ
27
読んでないはずなのに読んであるような内容なシリーズ1作目。新婚で小さい子供のいる若夫婦が和菓子店を商うお話。倉阪さんらしい猫と俳句がイイ感じ。そろそろ似たような展開の和菓子小説に新風が吹かないかなぁ。。。2022/10/11
ごへいもち
17
これと言って山もなくぬるま湯的2023/02/13
エディン
10
倉坂鬼一郎さんの作品は初読み。江戸の老舗菓子屋花月堂で修行をした音松がおはつと夫婦になって、谷中で小さな和菓子屋を始める。路地裏の小さな店は、表通りにある伊勢屋と名月庵からの風当たりがきつい。シリーズ物のようで、追っかけるのが楽しみ。2023/01/26
ミド
10
舞台が谷中の菓子屋に変わっただけで、のどか屋とほぼ同じ。トラブルがあっさり解決するのと常連に若い女の子が多い分、こちらの方がまったりしてる。2021/06/07