内容説明
近年イノベーション分野で驚異的な発展を遂げた中国。米中の対立は科学技術戦争へと戦線をエスカレートさせ、世界を揺るがす最大の課題の一つとなっている。本書では「ファーウェイ問題」を中心に、宇宙開発、原子力開発、デジタル技術、大学を含めた高等教育の最新動向などから、「米中新冷戦」の構造を読み解き、対立のはざまで日本は何をすべきか問題提起する。著者がファーウェイを取材した際の貴重な写真・証言も多数収録。
【目次】
1章 米中の「月」争奪戦が始まった~宇宙覇権をめざして
2章 新シルクロード 「一帯一路」構想と原発輸出
3章 「ファーウェイ」はなぜ米国の標的となったのか?
4章 理想社会と管理社会のはざまで~中国のデジタル技術最新事情
5章 米国対中国、科学技術力「頂上対決」の勝者は?
6章 軍事と民生~「デュアルユース」のジレンマと輸出規制
終章 きらりと輝く「科学技術立国日本」をめざして
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hatann
9
中国におけるイノベーション分野の発展と米中対立状況を素描する。BATHを中心としたデジタル分野はしばしば説明されるが、本著では宇宙開発や原子力開発にも触れられるのが特徴的。両国の輸出規制についても簡にして要を得て説明される。日本企業には安全保障重視の流れで米中双方のレッドラインを踏まない知恵が求められる。これはグローバル化を掲げるファーウェイが実践してきたことでもある。現在の日本は科学技術の分野にて資金も人材も論文も特許も凋落傾向にあるが、まだ独創性は衰えておらず幾つかの技術が紹介される。まだ間に合う。2020/09/21
みゃぎ▲
5
中国は思ったより加速していると感じた。対する日本はかなりやばい。 救いは最後半のノーベル賞候補の段くらい。まさに岐路。2020/10/21
Ted
2
'20年6月刊。○人海戦術「しか」ない遅れた国というイメージは今は昔。世界中の先進国からありとあらゆる先端技術や知識、ノウハウを貪欲に盗みまくった結果、“科学技術強国”として世界に躍り出てきた中国。今やアメリカに迫る勢いを見せているが、元々が掻払ってきたものばかりなので独自技術と認められるものは特にない。古臭い一党独裁の政治体制を変える気配が微塵も見られず、露骨な野心ばかりが目につくこの即物的国家の膨張ぶりは、ただただ不気味なだけである。「中国では今でも洞窟に住んでいる人がいる」と言っていた頃が懐かしい。2020/10/22
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