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内容説明
モノマネが得意な少女の成長物語。
クラス一のお調子者ジェリーは、人のモノマネが得意で、いつも先生のモノマネをしてクラスメートを爆笑させていた。
そんなジェリーの悩みは、トドのような太った体型。男の子たちからは毎日のように、からかわれたり悪口を言われたりするが、いつもギャグでかわして、笑い飛ばしていた。
でも、家に帰ると、本当の気持ちをノートに書き付けていた。
この秘密のノートにつづった詩が、真のジェリーの姿だ。
学校恒例のタレントショーで、ジェリーは代表となり、コントを披露することになる。今年こそ優勝間違いなしと噂されるが、いつもの悪ふざけが過ぎて、出場できなくなってしまった。
そんなとき、母親の新しい恋人のミュージシャンと知り合うことで、ジェリーの中で、少しずつ変化していく。
ジェリーは、タレントショーに出場できるのか？
少女の心の成長を描く爽やかな学園物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わむう
28
ママは完璧美人なのにジュリーは太っていて容姿に自信がない。皆に馬鹿にされないためには、ひたすらピエロになること。何を言われても笑い飛ばしてるが傷ついた本心は秘密のノートに詩を書き綴っている。そしていつもダメンズとばかり付き合っているママだが新しい彼氏のレノンはとてもハートが温かい人で本当のママとジュリーを理解してくれる。そんな時、学校のタレントショーの出演者に選ばれ得意の物真似を披露するつもりが悪ふざけがすぎたことで取り消しになる。レノンたちの働きかけで出演できるようになる。彼女は舞台で何を披露するのか？2020/12/07
杏子
17
本当の自分を隠して、モノマネをやって友達にウケるのを第２の選択としてきた11歳の少女ジェリー。クラスのみんなにお調子者と思われてきたが、本当はピンク色のカバーをかけた秘密のノートに、思ったことや感じたことを詩にして書き付けているような女の子だった。みんなから、太っているのをからかわれ傷ついていたのに、それを隠してお笑いに逃げていた。母親は美人で化粧品のビジネスをするシングルマザー。恋人の男がまた酷くどうなることかと思ったが…本当の自分をさらけ出すのは勇気がいるもの。悩み多いこの年頃の子どもたちに勧めたい。2020/08/14
さく
15
お調子者でモノマネが得意なジェリーは、誰にも言えない悩みを秘密のノートに記していた。本心を友だちに話せてよかった。誰しも、他人の前では仮面をかぶるんじゃないかな。2022/11/12
らびぞう
14
誰でも、少しは、自分自身を演技している。クラスの中での自分、友だちの中での自分、家族にも、家族の中での自分を演じ、そうして、自分の中でも、本当の自分ではない自分を演じている。そうすることによって、自分を守っているのかも知れない。11歳を迎えるジェリーは、クラス、いや学校でも人気者だ。彼女のモノマネに、みんなは注目し、そうして、笑う。しかし、本当のジェリーは、自分で抱えるコンプレックスを吐き出すために、ピンクのノートに詩を書き綴る。一度、その胸のつっかえを吐き出してしまったら、楽になる。思春期成長記。2020/11/23
風香
12
モノマネをしたり、人を笑わせることが好きなジェリーはクラスの人気者だが、人知れず誰にも言えない気持ちを詩にして秘密のノートに綴っている。 そこでは、周囲と自身を比較して感じているコンプレックスや、周りの評価と本当の自分との乖離を素直に表している。 母親の恋人、レノンがジェリーの詩を読んで、彼女の本質を見抜くことで、世界が広がって行く。 思いを綴ることは、自分と向き合う場所を持つことでもあると感じた。2022/08/01
