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内容説明
飛ぶ、はじける、流される。動物を利用し、世界を旅する。
ときには踏まれ、焼かれ、100年の眠りからさめる。
時空を越えるタネの大冒険と生命のふしぎ!
小さくて大きなタネの世界へようこそ!
植物のタネと発芽の神秘を、写真と文章で解き明かすビジュアルブック。
周りにすき間ができるまで発芽をこらえるヌルデのタネや、
水流に運ばれるミズバショウのタネ。
山火事で焼かれたり、鳥に運ばれたり、自然界の様々な場面に対応するべく、
植物は進化した結果、地上を生き物が住みやすい楽園に変えていった。
その長い「適応のドラマ」を凝縮しているタネは、まさに手のひらサイズのタイムマシーン!
高等学校の国語の入試問題にも採用された実績があり、読みやすく分かりやすい文章で、自然の秘密を科学的に解き明かします。
東大名誉教授で生態学者の鷲谷いづみ先生と、
NHKスペシャル「足元の小宇宙~生命を見つめる植物写真家~」で植物生態撮影の魅力を伝えた埴沙萠さんの奇跡のコラボレーション。
(本文より)
緑豊かな日本で、植物の存在を感じない日は一日としてありません。
私たちのまわりにある環境は、実に植物たちがもたらしてくれたものなのです。
だからこそ、植物から安らぎとやさしさが感じられるのです。
その植物たちの命をつなぐものこそ「タネ」なのです。
だから、そのタネにギュッと詰まった秘密を知ることは、驚きと深い感動を与えてくれるはずです。
さあ、ページを開いてみてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽけっとももんが
12
植物の生存戦略。実を鳥に食べさせて種を遠くに蒔く。なるほど理に適っている、と思っていたけれども、鳥は体を軽く保つために食べたらすぐ消化してしまうそうで。残念ながらぼんやりイメージしていたように遥か遠くに種が運ばれたりはしないようです。わたしは幼稚園の時に大賀蓮の話を読んで、何千年も眠る種なんてすごいなぁと思いつつこどもだからそれがどんなにすごいかもわからずそのまま「種は長持ち」という印象を持ち続けている。シードバンクの研究、おもしろそうだなぁ。2024/12/06
やま
8
2002年に発行されたものの新装版。タネがどうやって芽生えるのか、散布の方法は、土の中などで眠る方法は。様々な植物によってその方法は異なり、すなわちその植物の生き残る戦略である。写真が美しく、植物好きにとっても写真を見るだけでも楽しい1冊。なにもなにも、小さきものは、皆うつくしというけれど、ズボンや靴にくっついてくる雑草のタネだけは遠慮したい。2020/09/15
朝ですよね
0
タネの広がり方(弾ける、風や水に乗る、動物に運ばせる)や、芽生え方(低温多湿や日光を感知、ロゼットを作り冬越し)など、小中学校の理科で学んだことを思い出した。生命の根源的な工夫が現れていると思いながら読むと、非常に深い。2020/09/21