宝島社文庫<br> 木曜日にはココアを

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宝島社文庫
木曜日にはココアを

  • 著者名:青山美智子【著】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 宝島社(2020/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784800297129

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内容説明

わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている――。川沿いを散歩する、卵焼きを作る、ココアを頼む、ネイルを落とし忘れる……。わたしたちが起こしたなにげない出来事が繋がっていき、最後はひとりの命を救う。小さな喫茶店「マーブル・カフェ」の一杯のココアから始まる12編の連作短編集。読み終わった後、あなたの心も救われるやさしい物語です。※文中に登場するシドニーの情報は、2017年7月時点のものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

1348
連作短編という形式の良さを読ませてくれる作品。なぜオーストラリアで、なぜシドニーなんだろうと思ったら、作者自身の経験を投入してるんですね。だからこそ街が生き生きと描かれているのか。視点はエピソードのたびに入れ替わっていきます。世の中はつながっている。そして見捨てたものではない。世の中のすべてが、こんなに幸せだとまでは言わないけど、こんなふうにみんなが繋がっていければなぁ、と、あたたかい物語の夢を見させてくれた一冊でした。まずは自分からやさしくなろうと、そんなふうに感じます。ココアさんよかったね。2021/08/25

しんごろ

1297
人生いろいろ、そろいも揃った12色。男もいろいろ。女だっていろいろ。それでも、そこには縁がある。縁には距離は関係ないね。それが東京だろうがシドニーだろうが。どこの国だろうと、この物語を読めば、オシャレでナウいカフェに行きたくなる。(ナウいは余計か)それにしても、マスターは只者ではないな。縁がつながり、気持ちがポカポカ、ハッピーにさせてくれる物語。最初も良ければ終わりも素晴らしい。人にオススメできますね。ただし読む時に注意事項があります。読む時はお熱いので、お気をつけください。2020/02/15

1286
登場人物が繋がっている短編集。読みやすい。全編優しくて幸せな話。最初と最後のカフェマーブルのココアさんの話が1番好きです。人と人とは繋がっていて、みんな誰かを想い誰かに支えられ支えながら生きており、ほんの一歩踏み出す勇気、誰かの一言による人生観の変化等々、些細な出来事も大きな影響力を持つのだなと思いました。人との出会いやふれあいを大事にしたいと思えました。2019/10/12

寂しがり屋の狼さん

1231
ああ✨読み終えたいま、とても穏やかな気持ちでいます🍀マーブルカフェ☕️隠れ家のような喫茶店の一杯のココアから始まる物語は登場人物がバトンを繋ぐようにシドニーへ…✈️✉️綴られた12の物語はどれも心が暖まります。『聖者の直進』『半世紀のロマンス』『恋文』はお気に入り☆今日はココアを飲もうかしら(#^.^#)💓2019/07/27

さてさて

1167
『スイッチをオンにしたい時にはコーヒーやミントティーを飲むことが多いのですがオフにしてくれるのがココアかもしれません』と語る青山さんが描くココアを書名に冠したこの作品。オンではなくオフの落ち着いた気持ちの中にこそ人生の次の一歩を踏み出す起点は用意されているのかもしれません。ほっこりとした安らぎを私たちに与えてくれるココア。『安心できる信頼感』を与えてくれる飲み物の名前を女性の呼び名にする『僕』の物語が起点となるこの作品。思った以上に深くそれでいて優しく穏やかに語りかけてくれる人の優しさに溢れた絶品でした。2020/12/14

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