内容説明
モーツァルトとベートーヴェンの時代、ウィーンの宮廷楽長に君臨したアントニオ・サリエーリ(1750-1825)。フランス革命~ナポレオン戦争という激動の時代を経験し、のちに「モーツァルトを毒殺した男」の烙印を押されてしまった人物ですが、実は心優しく、家族思いの人物で、しかも甘いものに目がないという知られざる一面も。そんなサリエーリを案内人に、彼の生涯を彩ったオペラの世界から当時の食文化、さらにはオペラの舞台となった古代~中世の食を読み解きます。
総合芸術オペラの世界に花開いた音と食のコラボレーションを目と舌で楽しむ異色の人物伝+文化誌。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
31
著者の再現料理が楽しすぎて。娘も映画「アマデウス」をみたばかりだったので楽しそうにのぞき込んでいました。音楽に詳しい人は自分なんかよりずっと深く楽しめそう。2022/04/27
サケ太
26
サリエリが好きだ!この本を読んで更に好きになった!正直FGOでの彼しか知らなかったため、どのような実績を持つ人物なのか知らなかった。モーツァルトとの関係性のみが強調されていた印象だが、ベートーヴェンやシューベルトとも師弟関係にあったとは驚いた。長年音楽家として活動し、宮廷楽長も勤めた偉人。しかし、良くも悪くも、モーツァルトの存在感が強過ぎた印象。時代背景と共に、うまそうな菓子や料理が載せられているのも楽しかった。2019/12/21
なつきネコ
6
サリエリ先生はFGOでしか知らないが、子供の頃の砂糖のエピソードは笑えた。サリエリは黙っててねと言うとバラされる。この前半生のパターン。それから失敗エピソードがないのは本人の努力か、それとも一緒にアイスを買食いしたシューベルトように人を選んでいたのか。サリエリが生きた時代は激動の時代だった。ウィーンのコーヒー事情でオーストリアでもフランスの影響があった。料理も美味しそうで個人的な腕前と材料を考えてイタリア風ライスズッペを作ってみたがチーズの酸味の利いたリゾットみたいな感じで美味しかった。また作ろう。2020/08/21
チョビ
6
映画「アマデウス」の主人公サリエーリは甘党で下戸だった!イタリアーンな彼の美食の都ウィーンで食べていたろうご飯やお菓子の紹介。ただし、彼だけでは当然持たず、当時のヨーロッパの歴史も含めてどんなものが食べられていたかを紹介、というところかな。教科書程度のヨーロッパ史とできれば音楽史の知識があると楽しいかな。2020/02/10
hiro6636
3
軽く読めるサリエーリとお菓子の伝記。2021/09/24