Adaptive Markets 適応的市場仮説―危機の時代の金融常識

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Adaptive Markets 適応的市場仮説―危機の時代の金融常識

  • ISBN:9784492654897

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内容説明

「効率的市場仮説」に代わる新理論
心理学・神経科学・進化論・人工知能など最先端科学の成果を取り入れたバイブル、ついに刊行!
提唱者による決定版

「金融市場は経済法則では動かない。
金融市場は人間の進化の産物であり、むしろ生物学の法則で動く」

「フィナンシャルタイムズ」ベスト経済書

【本書への賛辞】
「ロー氏は説得力ある議論を展開し、同時に、この本を使って面白いアイディアをいくつも披露している。巨大で分散投資の利いたファンドを作り、ガンのさまざまな治療法の開発に投資する、なんかがそうだ」
―エコノミスト誌

「アンドリュー・ローの『適応的市場仮説』は合理性に基づく正統派のアプローチと、心理学や神経科学、進化論、それにコンピュータ・シミュレーションや人工知能などの手法に基づく新しいアプローチを、見事に統合している」
―ダイアン・コイル[ケンブリッジ大学教授]

「私たちが創り出した金融市場も、同じように進化の原理を映している。つまり、競争、革新、再現、適応だ。この重要な著作で、MITのローは、この洞察から得られる過激な意味合いをあからさまにしている」
―マーティン・ウルフ[『フィナンシャル・タイムズ』紙]

「これは素晴らしい文献だ。アンドリュー・ローは、自分が経済学における効率性を再検討し、効率的市場仮説から自分が創った適応劇市場仮説へと、心理学や神経科学、生物学、そして金融技術革新や金融危機の研究を通じてたどり着く旅路を辿って見せている。この本は価値ある発見を多数示しており、同時に、感情――熱意、悦び、憤懣、痛み――であふれている。そのこと自体が、重要な発見を高らかに宣言していると言える。合理的思考と感情は切り離せないものなのだ」
―清滝信宏[プリンストン大学教授]

目次

序章 生物の進化で金融を読む
第1章 今や私たちはみんなホモ・エコノミクス?
第2章 そんなに頭いいなら、そんなに金持ちじゃないのはどうしてだ?
第3章 そんなに金持ちなら、そんなに頭悪いのはどうしてだ?
第4章 物語の力
第5章 進化の革命
第6章 適応的市場仮説
第7章 金融界のガラパゴス諸島
第8章 機能する適応的市場
第9章 恐れ、欲、そして金融危機
第10章 金融が悪さを
第11章 金融の立て直し
第12章 金融未踏の地に果敢に挑む
謝辞
参考文献
用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

人生ゴルディアス

6
面白かった。効率的市場仮説とは定性的な市場環境におけるひとつの最適解にすぎず、環境が変わればその最適解も変わり、市場はどんどん変わっていくわけで、人は限られたリソースによってそこを目指して適応していく……というもの。また、人間がどのように最適と思われる方向に向かっていくのかについて、脳科学の報酬系などから説明していくのもよい。自分が本書で最も感動したのは、ケインズによる「市場の不合理は解消されるが、時として投資家が耐えられる以上に不合理であり続ける」という有名な話に説明が与えていた点! 2020/09/03

Jack Amano

5
効率的市場仮説に違和感を感じつつも、なかなかそれに代わるしっくりするものに出会えなかった。実務の世界では、効率市場仮説を認めつつも、それを否定する事実を見続けていた。実務と理論の橋渡しをしてくれる。とてもしっくりきました。個々人の行動は必ずしも合理的ではないが、その集合体としての市場が、非常に効率的に動いているように見えるときもあるが、多くの場合は、貪欲と恐怖の間を揺れ動いている。群衆の叡智と大衆の狂気の間を揺れ動きながら絶えず進化していく。読みやすく分かりやすい。2020/07/12

はしなぎ

3
金融を考える上で様々な学問に遠回りしつつ考察していく過程はかなり興味深かった。 動物たちは自然選択で長い世代をかけて環境に適応していくが、人間は思考の速さで自然選択をしていくことが可能なので、一世代の間に環境に適応できてしまうという話は面白い。 物語を作ることで合理性を有する、という話は、ホモ・サピエンスが宗教を作りコンテクストを共有してきたという話とも合致して知識の広がりを感じた。 自分自身はそもそも金融の知識に疎く、前提知識として必要になる効率的市場仮説についても詳しく知らなかったため、2023/09/29

好奇心の横断歩道を渡る!

1
効率的市場仮説を心から信じている人は滅多にいないだろうけど、現状では最良の仮説だと思っている人は多いと思う。効率的市場仮説よりも、もっと良い仮説はないか?と思い、金融の勉強の一つとして呼んだ。面白かった。マーケットメイカーが衰退した話とか、個別リスクとシステマティックリスクの話とか。///効率的市場仮説よりも説明できる現象の幅がかなり広がるだろうけど、モデルの理論的な必然性を信仰することはできなくなるかな。2023/07/21

Darbytime

1
優位性を見つけたらそこに群がり、食べつくし、絶滅し、そこに新しい優位性が生まれ群がり……を繰り返すサークルオブライフな話。思考のスピードで市場が学習し進歩するなら、危機はブラックスワンによるものしかない。アクティブ投資の価値を見いだせる一方で、インデックス投資が成功する裏付けにもなる不思議な本。あとサウザーが出てきてちょっと笑う2020/12/21

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