〈性〉なる家族

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〈性〉なる家族

  • 著者名:信田さよ子
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 春秋社(2020/05発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784393366424

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内容説明

家族の基盤にありながら、あえて真正面から対峙しなければ視野に入らないものがある。性虐待、ジェンダー、セクシュアリティ、性差別…。タブー視されがちな問題を、長年のカウンセリング経験をもとに、様々な角度から考察。力関係としての性明るみにし、家族の今と未来を展望する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

寺(いつも上品でごめんね)

90
家庭内で起きる性暴力についての本。読んでいて悲しくなったり怒りが沸々とわいてきたりする。誰にも相談できない秘密を抱えさせられる孤独を思うと本当につらい。子供や孫、きょうだいなど(男子が標的の場合もある)へ性暴力をして、外では立派な社会人として尊敬を集めている者もいるそうだ。被害者の事を思うと胸が痛む。トラウマを抱えさせられた人がどうか救われますように。本書の中で『戦争とトラウマ』という本が紹介されていて、興味を持った。きっと私達が家庭や学校、クラブ活動等で受けた理不尽のルーツは軍隊にある。もっと勉強する。2021/01/28

ochatomo

23
「自分は上」という価値観(家父長的信念)で、性暴力が弱い女性・子どもへ向けられる 『その影響はどうか、といったところまで思考は及ばず、性加害行為の実現で座標軸が途切れている』 近親相姦ではなく性虐待(子どもや妻へ「相」はあり得ない) 痴漢は欲求不満ではなく計画的な性犯罪、“痴”を使って周辺化しマジョリティを守り冤罪という言葉乱用 男性の性的快楽を充足する場所は用意され家庭内外の使い分けを許す 『DV加害者の非犯罪化は、国の暴力=戦争の非犯罪化と通底』 その他読みやすく書かれ、広く読まれてほしい 2019刊2021/05/19

ミッチ

13
信田さんの説では、性加害者に関する本能▪衝動説は間違い。目標設定、そのための戦略の練り込み、実行のチャンス…といった一種のアチーブメントとして性犯罪が考えられる。例えば小児性愛者は、既に周到な職業選択から始まっている。彼らの多くは巷の先入観とは異なり優しげなイケメンも多い。また、性犯罪者は家族と家の外を明らかに区別していることが多い。痴漢、盗撮、露出等の加害者は傍目にはあんな穏やかな人、妻に対して受動的で総じて夫婦仲もいい人が多い。なんか分かる!参考になりました(*^^*)

まろまろ

11
性行動は力関係によって構築されてきた。特に被害者が子供の場合、自分を責めるだけで助けを求めない。加害者が親の場合はその行為を愛情としてうやむやにする。女性と子供は支配できると思い込む男性など人間とはいえない。被害者のトラウマが一生続くことを、社会全体が認識できればと願う。2024/08/20

フクミミ

11
加害者である父親の娘に加えた性虐待は、娘が口を噤んでいるのをいいことに、脳内では「ひどいことをしていない、娘も喜んでいる」と変換されているのだ。時として男性の女性に対する考えに、極めて自分に都合のよい解釈をする不思議。自分の好意を無条件に女性が受け入れてくれるはずだ、と無邪気に信じ込む男性のなんと多い事か。幼くても子供は肉親の異性が自分を性的な目で見ているのか敏感に察するとともに嫌悪感を覚えるものだ。 読後、世の中は男性優位の土台で作られているのだと今更ながら気持ちが重くなる。2022/12/15

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