内容説明
病と向き合うことは、人生と向き合うこと。「傷ついた人だけが持つやさしさ」「母親であることと、病と闘うことの両立は難しい」など、長く患者さんと向き合ってきたベテランの看護師が、人間の真の姿を見つめたエッセイ集。ベストセラー『看護婦が見つめた人間が死ぬということ』の続編。病を得て初めて真の姿が見える!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
*すずらん*
30
宮子さんの語る言葉が優しい。人を癒すという職業を全うしている方なのだと痛感する。そしてこの滑らかな文体。それも納得。お母様が作家さんだということだ。内科の病と精神科の病は根本的に違う。その対極を経験したからこそ導かれたであろうアドバイスは、とても心に沁みた。忘れることは生きる手段でもあるのだ。精神科の看護は半端な根性では務まらない。それ故に心が伴わない機械の様な看護になりかねない。宮子さんの様に看護を通して、自分をそして病を真摯な眼で受け止めることができる、真の白衣の天使が増えることを 私は願って止まない2013/08/18
ミナコ@灯れ松明の火
22
他者の心の内を完全に理解することなど、できないと思う。ただ、それでも寄り添おうと心を尽くしてくれる姿がそこにあることに、心底癒される。病気も死も含めて思い通りになることなど少ないけれど、せめて与えられた道でベストを尽くしたい。何を選ぶか、ではなく、選ぶしかなかったこの道で何をするのか。2010/11/15
森
14
面白そうな章を摘まみ読み、殺伐としそうな内容だが、著者の持ち味の明るい性格なのか屈託ない文体で楽しく読める、おいおい残りも読むとします。時間がないと思いますが…。f(^_^;(後半いくつか、再読章によってはかなり重い内容、こころが折れる、それ以前にやりきれない気持ちになります。(>_<)2014/07/31
まめねこ
13
医者ではない、医療関係者からの視点での患者を読むことが出来て、とても読みやすく、興味深かった。当然だが、医者だけでなく、看護師も同じ人間であり、辛いのは患者だけど、辛く当たられて、平気な人は居ない。目の前に居る医者や看護師とは、お互いに気持ちよく、良い患者・医療関係を築くことも一つの治療なのだと思った。そして、普段は外からは見えないが、家族との関係は日々の積み重ねであり、入院すると表に出てくる。感謝を伝えきれていないと、それも治療に影響があるのかもしれない。とても勉強になりました。2016/09/07
つなで
8
尊敬できる患者さん、不快にさせる患者さん。いろんな患者さんに接することで、医療従事者もたくさんのことを学びます。私は看護師さんではないけれど、同業者として尊敬します。2015/02/11
-
- 和書
- 企業融合化のススメ