内容説明
夫はヘタレな警察トップ、
妻は隠れた名探偵。
夫にかわって謎解きよ!
平安ラブコメミステリー誕生!
恋に無縁のヘタレな若君・祐高(すけたか)と頭脳明晰な行き遅れ姫君・忍(しのぶ)。
平安貴族の二人が選んだのはまさかの契約結婚!?
それから八年、検非違使別当(警察トップ)へと上り詰めた祐高。
しかし貴族仲間からはイジラれっぱなしで不甲斐ない。
そこで忍は夫の株をあげるため、バラバラ殺人、密室殺人、宮中での鬼出没と、
不可解な事件の謎に御簾の中から迫るのだが、夫婦の絆を断ち切る思わぬ危機が!?
目次
別当祐高卿と出られない海老の巣
視線の密室 見えない犯人
忍の上、宮中にあやかしを見ること
函谷関に鶏が鳴く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cinos
66
平安時代のラブコメミステリ。バラバラ殺人、密室、に消える鬼と平安時代ならではのミステリになっています。ただ四話目は嫌な話で、そこはたたっ切るところでしょと思いました。2020/08/12
雪紫
53
最終巻前に再読。平安時代に現代の価値観的なものが持ち込まれてるせいもあって相変わらず、ミステリ的な意味でも、夫婦ラブコメ的な意味でも、ねじれて、こじれまくってる。陰陽師の扱いは相変わらず酷いけど、紫式部や清少納言も伝聞だから大概。2023/12/05
雪紫
50
とりあえず読むのだったらあらすじ以外の話を耳に入れない方が更に楽しく読めます。な、平安ミステリ。いや、ホント。ある意味陰陽師の扱いも前の作品同様あれな扱い。ミステリ部分も良いけど今の時代だからこそ、ねじれた部分がラブコメとしてかなりひねくれた物語(当時の時代から見てもあの夫婦の内情は異色なのかな?)なのがこの人らしいというか。とりあえず最後のあの人の真意は予想通りだったものの、殺されても文句は言えんぞ。お気に入り話は「忍の上、宮中にあやかしを見ること」。2020/06/10
bluemint
40
シチュエーションが好み。子供3人産んでから女房に初恋!とはびっくり。政略結婚した強気の奥さんと泣き虫の検非違使長官が、ウダウダ泣き言•じゃれあいをしているうちに事件の真相が判っちゃう。登場人物は皆好みで、特に陰陽師が良い人のようでいて何だか怪しい。文章に変なクセがあり読みにくかったが、後半なんとか慣れてきた。2022/04/18
坂城 弥生
39
忍の悩みごとが夫が妾を作らないこと、という変わった夫婦だった。2023/06/03