内容説明
「トランプは現代の曹操」「習近平は袁紹と同じ敗北の道を歩むか?」「仁義を貫く劉備と日本人の共通点」。本書は、魏・呉・蜀の盛衰を記した『三国志』を、リーダーシップに着目して読み解く一冊である。中国評論で名高い著者は、われわれが生きる二十一世紀を「乱世」と見る。傑物たちがしのぎを削り、死も惜しまないやりとりを重ねた時代、リーダーの感情や判断一つで多くの人が命を落とし、また救われた。すべては指導者の大局観しだいであり、現代の民主主義国でリーダーを選ぶのは一般国民である。「曹操や劉備、孫権や袁紹、司馬懿や司馬昭など、三国時代は英雄輩出の時代である。彼らの大いなる成功と失敗、難局や間一髪の危機に直面したときの判断と対応は、私たちにリーダー、リーダーシップとは何かについて教えている」。さらにトランプ大統領や習近平主席、金正恩委員長を三国時代の英傑と重ねて論じた前人未踏の分析は、多くの読者を納得させるだろう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
17
支那帰化人で保守論客の著者が、三国志の英雄達の足跡を追う事により、リーダーとしての資質を解き明かしながら現代の各国のリーダー達の動向を論じている。本書は、乱世こそリーダーシップが必要とされ、三国志は、リーダーシップの教科書とし曹操、孫権、劉備、袁紹それぞれ行動様式を分析してリーダーとしての資質を赤裸々に語っている。そして曹操とトランプ、劉備の蜀と日本、孫権と田中角栄、袁紹と習近平を対比しながら国際政治の現状を論述している。三国志の歴史を現代の蘇らせる興味深い1冊です。2020/05/08
Gemi
16
三国志と言えば横山光輝氏の全60巻の漫画、学生の頃ハマったなぁ。そしSLG、namcoの三国志、光栄の三國志シリーズに激ハマり。その後は三国無双シリーズも。とにかく三国志は私の青春の数ページを彩ってくれた存在。図書館で久々に三国志の文字が目に飛び込む。ビジネス書か。まぁサクッと読んでみるかと手に取る。有名なエピソードに改めて胸を熱くする。そして曹操がトランプ、劉備的な日本人、孫権が金正恩、習近平が袁紹。となかなか的を射た例えに首肯し楽しめた。またあの権謀術数の世界に浸りたくなったのは言うまでもない。2020/06/29
尿酸値高杉晋作
12
なるほど。勉強になりました。 著者が言うところの、劉備、曹操、孫権の要素を持つ田中角栄により興味を持ちました。2020/07/23
魔王
12
虎ノ門ニュースを見て購入しました。ゲームを通して大体のキャラは知ってましたが、エピソードは初めて知りました。理想的なリーダーは孫権かなと思います。こういうリーダーにはみんながついていき、頑張ろうとするのではないでしょうか。劉備も悪くないのですが、もう少しうまく生きてほしいです。現在の中国は非常に危険です。習近平もろとも共産党が消えてもらえると、アジアの平和が訪れると思います。2020/05/25
たろ
2
曹操 大義のためには道を選ばない。儒教という既成概念を打ち破ったことに価値がある。性悪説だから、人を許せる懐の広さ。 劉備 徳が高く、人格的魅力を備えている。 曹操をトランプ、蜀を日本、袁紹を習近平に結びつけて、現代の政治や求められるリーダーについて論じているが、深い考察とは思えない。2020/07/04