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内容説明
韓国の歴史認識がいかにナショナリズムに傾いたかを1990年代以降の状況を追いながら、嫌韓でもなく反日でもなく一方的な親日でもない立場で冷静に論理的に分析する名著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瓜月(武部伸一)
8
20年前の初版タイトルが「反日ナショナリズムを超えて・韓国人の反日感情を読み解く」とあるように、韓国社会の非合理な日本理解と対日言説を問う本。しかし著者は巻頭の「20年後の長い序文」で述べる。「この本は韓国のナショナリズム批判だが、その根底にあるのは日本のナショナリズム批判」だ。著者が言うように「帝国主義へと容易に転化する、強者主義、覇権主義、侵略主義」への批判なのだ。ゆえに僕たち日本人は、今の嫌韓ネトウヨ文化人の言説こそ一部韓国人の歪みの合せ鏡であり、その根本原因は日本近現代史にあることを認識すべきだ。2023/12/11
原玉幸子
1
世論や国民感情が両極端に分かれる時、対立が激化するのは往々にして感情的な場合が多い気がします。日本への留学経験(文学専攻故に大江健三郎に詳しく、又ここでも柄谷行人!)があり、日韓両方を知る韓国人の著者による、韓国国民の「行き過ぎた」、歴史観、感情表現、文学観、教育思想、共同体意識等々に通底する「韓国ナショナリズム」への冷静な批判に就いて、その隠蔽や歪曲の事例に驚きつつ、双方冷静さを欠いた遣り取りになっていることに悲しい嘆息です。ハングルと韓国国民性の関係性研究は、以降の課題に。(◎2020年・秋)2020/09/18
いんきゃ犬
0
ナショナリズムは帝国主義への羨望2023/06/20