新潮新書<br> 「関ヶ原」の決算書(新潮新書)

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「関ヶ原」の決算書(新潮新書)

  • 著者名:山本博文【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 新潮社(2020/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106108594

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内容説明

金がなければ戦はできぬ! だが天下分け目の大いくさで、東西両軍で動いた金は総額いくらになるのか? 『「忠臣蔵」の決算書』に続き、日本史上の大転換点をお金の面から深掘り、知っているようで知らない「関ヶ原の合戦」の新常識を提示する。そもそも米一石は現代なら何円? 徳川家康は本当に儲かったのか? なぜ敗軍に属した島津家がおとがめなしで生き延びたのか? 史上最も有名な戦の新たな姿が浮かび上がる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かずー

72
関ヶ原の戦いで動いたお金に関する考察。戦が始まると大量の兵糧が必要になる。大名が全て用意するものかと思っていたがそうではないらしい。大名も武将も自分の直属部隊の分のみ用意する 。大名は武将の配下含めて用意するのではなかった。戦はお金かかるし死ぬこともある、誰しもやりたくなかっただろうなと思う。後半は島津藩は敗北した西軍なのに領地を失わずにすんだ謎について解説している。関ヶ原での行動が大名家の人生を大きく変えた。人生の転機は慎重に進めたいものだ。2020/12/16

maito/まいと

22
天下分け目の関ヶ原。実際のところ誰が得して誰が損したのか、その額を換算した1冊。といっても内容は関ヶ原合戦ダイジェスト(主に島津家)になっており、意外とお金要素は少なめ。ところがラストに清算された金額で、これまでと違った結末が見えてくる。特に豊臣家の清算結果は必読!また、検地によって大名の懐はどのように変化したのか、豊臣家の革命的補給システム構築の効能、蔵入地という非常に重要な存在の解説、など、中世の土地事情が理解できるツボおしまくりの内容。惜しくも亡くなった山本さんの遺作、戦国ファンは読むべき1冊。2020/05/04

鐵太郎

14
関ヶ原の戦いではどれだけの金が動いたのか、戦いのために必要な費用、最終的な損得というか、収支決算。この作家の「「忠臣蔵」の決算書」の時よりこの数字の羅列が無味乾燥で面白くない感じだったのが意外。そのかわり、と言っては何ですが、島津家の関ヶ原前後の戦いっぷりと戦後の政治的粘りについて多くのページを割いており、なんだ作家はこっちが書きたかったのかと思えてきたり。 ──作家の最後の著作となったそうですが、最期に臨んで書きたいことありったけをぶち込んだのかな、と考えると、それはそれで考えさせられます。2022/12/29

紫の煙

12
島津家が西軍に属しながら、なぜ領地を没収されなかったか。島津家のお家事情、戦後体制の構築の流れ、豊臣恩顧大名への配慮など、いろいろ重なったためである。家康は、領地、鉱山で莫大な収入と権力を得て大黒字。自分が一番美味しいところを持っていった。毛利は大幅赤字。薩摩、長州が後に倒幕の原動力となった事は興味深い。2020/08/10

bapaksejahtera

11
著者の本は十数年前に「鳶魚で江戸を読む」という著に接して以来である。氏の早逝は大いに惜しまれる。本書は会津攻めから三成挙兵、関ヶ原合戦とその後の処分を中心にこの間の歴史を振り返る構成。通常は関心の及ばぬ兵や輜重の移動を含む諸経費、領地等からの収入を説明する等で歴史に実感を加えるのである。島津義弘の薩摩への脱出に頁を割き、その間の経済活動叙述はやや浅くなるが、興味を失う迄の事はない。結果何ら戦闘に参加しなかった秀頼が大いに打撃を被るのだが、豊臣家が然るべき財務官僚を持ち得なかった事の当然の結果だろう。2021/04/06

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