- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
なぜ、縄文人は死者を穴に埋めたのか? 縄文土器の文様は何を意味しているのか? 旧来の考古学では問われてこなかった縄文人の「精神性」を、シンボリズムとレトリックの観点で読み解く意欲作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
27
縄文文化が大好きな夫が背表紙だけ見て借りてきた後、「わあ、なんだこの表紙!」と照れまくり。かわいい人だなあ。内容は正直主観と推測に基づいているので、楽しみつつも(ふんふんこういう考え方なのね)といった感じ。とはいえ、誰も元には戻れませんからね、それでいいではありませんか。でも確かに…なんでヘアヌード…?横にマッチョな男子のヌードも添付してほしい。2020/08/18
コーデ21
9
「シンボリズムとレトリックで読み解く神話的世界観」 ここ数年、縄文土器や土偶の素晴らしさに心惹かれているので、縄文文化の「心性」を読み解くという切り口は実に興味深かったです。が!すべてのものが「月と蛇」のシンボライズだという説は、あまりにも独善的な意見のような? 途中でついて行けず、読了を断念😢 写真と見まがうばかりの表紙絵<妊婦>作・廣戸恵美が素晴らしい~☆2021/06/04
Yusuke Murakami
2
考古学的視点のみではなく様々な学問を用いて論じられてるところが本書の最大の特徴だと思う。まかさ縄文関連本でユングの名前を聞くとは思わなかったし著者も言うように考古学者はそれ以外の学問を取り入れて考察していく事を嫌う傾向にあるようなのでこういう視点は正しいかそうでないかはさて置き信頼に値すると思った。 全編通して月のシンボリズムからの再生、元型、グレートマザー理論の話で真意はもう存在しない縄文人には聞けないので定かではないにしろ事実ならロマンがあるしまた実際そうなのではないかと思う説得力を持つ学術書である。2021/05/31
Kyohei Matsumoto
1
縄文人の考古学的な研究を心理学や宗教学的な視点から捉え直す試み。僕の感覚としては特に違和感なく自然に入ってくる内容だったが、かなり物質的、経済的な研究に終始してきた考古学の歴史ではこの本はかなり異端的な感じのようだ。要するに縄文人の思考方法は月のシンボリズム、蛇という男性的なシンボル、土偶や竪穴式住居などの子宮を象徴するもの、死と再生を象徴するもの、そういうものを縄文人の文化から見出すという考えだった。むしろそういうふうに捉えるのが自然だと感じて特に新しい感じがなかった。古代心性を知るには良い本か。2023/09/20
早田 隆嶺
1
何でもかんでも月のシンボリズムかいという気がしてしまうが、経済合理性で計れる世界ではないという点は正に慧眼。ますます縄文人と縄文時代に惹かれる。現代人の心性の何処かに今も縄文が息づいていないかと。2021/04/18