内容説明
亡くなった妻の衣服に「ありがとう」と頭を下げ、手放していった――朝日新聞への投稿【『感謝離』ずっと夫婦】で大反響を呼んだ河崎啓一さん、90歳。最愛の妻和子さんを失い、遺品を整理したときの心境を綴り、その瑞々しい感性と前向きな終活ぶりに共感の輪が広がっている。「パートナーに先立たれ、心の時計が止まってしまった」「遺品を前に立ちすくんで一歩も進めない」……そんなあなたのつらい背中を、河崎さんがそっと押します。夫婦愛と明るい終活のヒントに溢れた感動の実話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中寛一
18
朝日新聞に投稿・掲載されたことからこの本になったという。最愛の妻を見送るまでの日々とその後の遺品などの整理の中で、身につけてきたもの、日常使っていたものとの別れを、断捨離ではなく、愛おしく感謝しながら手放す「感謝離」として、綴られていた。2020/05/27
どら母 学校図書館を考える
17
なぜ、読む気になったのか、記憶にない。 ご夫婦の絆が素晴らしい。2020/09/13
水谷アス
2
故人の遺品を処分するときに、その品物に感謝を告げながら処分する、感謝離。 いつか天国でまた一緒に過ごすとき新しいモノを買おうと心に決める、代謝離。 私は大切な人を亡くしたときにここまでの感謝を持って思い出と離れられるだろうか。一冊の本に込められた愛が深くて深くて、こんなにも人を愛して愛されることがあるのかと心が震えた。ひとつひとつの仕草を愛おしく思う描写に胸が温まる。世界中の恋人同士がここまでお互いを尊重しあえたら、争いなど起こらないんだろうな、と思う。ついでに書いておくが、我が家も仲良しですよ。2023/10/28
臼倉
1
将来を考えさせられました。 物に感謝、お礼をして処分する事は素晴らしい。2021/01/06
ナランペット
1
亡き妻への思いを新聞に投書したことが話題になり、インタビューを中心に書かれた本。自らの生い立ちから妻との出逢い、そして別れまでが愛情たっぷりに綴られている。断捨離ではなく使ってきたことへ感謝して手放す感謝離、新しいものと取り換えるため手放す代謝離などの造語も説得力がある。最愛の人を亡くした喪失感の大きさと妻への深い愛情を感じさせてくれる本。こういう夫婦像は理想だろう。自分の生き方をも考えさせられる本である。2020/11/08